10月号
食品コンビナートにインフラ提供
甲南ユーテイリテイ株式会社
代表取締役社長
細田 浩之さん
蒸気エネルギー・電力等の供給と排水処理等コンビナート共同利用施設の管理・運営で効率アップ
埠頭に輸入される原料を、食品メーカーが加工・出荷を一貫して行う総合食品コンビナートという発想で大手総合商社・三井物産がオーガナイザーとなり、1972年3月、農林水産大臣の認可を受けてスタートしました。正式には「神戸東部第4工区食品コンビナート」と呼び、京阪神の大消費地を控え、交通の便もいい非常に効率的な立地です。三井物産社史・100年の歩み[挑戦と創造]においても、成功事例のビジネスモデルとして紹介され、今日まで、食品関係の生産、流通の合理化に寄与してきました。
甲南ユーテイリテイは、食品コンビナート進出各企業に、効率的サービス提供する役割を担うため、1971年2月に設立されました。食品コンビナート進出企業が株主であり、顧客でもあるというユニークな形態をとっています。
各企業が、エネルギー等を個別購入するのではなく蒸気エネルギーや電力等を一括して供給、また排水の一括処理を提供することで、効率的な運営を行ってきました。電力自由化に伴い、電力一括供給ではなくなりましたが、今年3月東日本大震災の影響による電力削減の要請に伴い、当社が保有する自家発電設備が再評価を受けることになりました。
環境問題、地域社会と共に歩む当社は〔関連法規の遵守〕〔資源・エネルギーの効率的活用〕〔環境負荷の低減〕を環境方針としてます。重油から都市ガスへの燃料転換、木屑チップは、エネルギー原料の3割を賄うまで比率を上げ、CO2排出削減という環境面だけでなく、エネルギー価格高騰の折、コスト削減にも大いに寄与しています。
食品コンビナートという性格上、1年365日、24時間、工場を稼動しており、3交代で頑張っている現場には大いに感謝しています。
慶應義塾大学体育会「競走部」
慶應義塾、早稲田、明治3大学は何故か陸上競技部という名称でなく、「競走部」といわれています。私が在籍した慶應義塾大学競走部は、〝短距離の慶應〟と言われてます。慶應義塾は、入試時の優遇制度を採用しておらず、努力だけでなく才能が活かされる短距離種目の方が、向いているのか、伝統的に短距離が強いです。私も大学時代は100、200メートルを走り、高校時代は、幅跳び、三段飛びもやり、中・高・大学と10年間、本格的に競技を続けましたが、今は家内と共有でき、長く続けることができるゴルフが趣味です。
昨年シンガポール駐在より帰国後、6月神戸に着任しましたが、神戸は、海と山が近く、自然に恵まれ、大変住みやすい都会を実感しています。11月に神戸マラソン開催、六甲全山縦走などあるようですが、持久力のない私には一寸不向きなようです。短距離走者はつぶしが効きませんね(笑)。でも、こんなにいい街へせっかく来たのですから、ゆっくりウォーキングを楽しんでみたいと思ってます。
充実した「三田会ネットワーク」
「あなたたち、本当に群れるのが好きね」と家内によく言われます(笑)。私自身、大学時代は、体育会競走部での活動に加えて、マス・コミ論(生田正輝ゼミ)のゼミに所属し、「コミュニケーション、ノミニケーション」を卒業後も、ずっと、実践しています。確かに、慶應0B(塾員)は、集まるのが好きであり、それが校風なのでしょうね。そのお陰でネットワークが非常に充実しており、何も分からない新しいところに行っても、必ず「三田会」があります。私自身海外駐在したチリ、シンガポール三田会には、公私共大変お世話になり、仕事上、慶應の先輩・後輩という理由だけでもすんなり受け入れて頂いた例も沢山ありました。
神戸での関西合同三田会
今年10月23日に神戸で関西合同三田会が、開催されますが、慶應同級生の女優・国連親善大使の紺野美沙子さんにも参加いただき、楽しい会になりそうです。
私にとって、慶應ネットワークは一生の財産だと思っています。
細田 浩之(ほそだ ひろゆき)
甲南ユーテイリテイ株式会社
代表取締役社長
1960年3月生まれ。東京都出身、1983年慶應義塾大学卒、同年三井物産株式会社入社、3回の海外勤務(チリ2回・シンガポール)を経て、2010年より甲南ユーテイリテイ代表取締役社長(現職)。神戸慶應倶楽部幹事。趣味は、旅行、グルメ、ゴルフ。