1月号
レクサスと日本のモノづくり ⑤
「神戸ならでは」を強みとしものづくりの文化に酔わせる
ノーベル賞を寿ぐ晩餐会のテーブルに、碧いボトルが煌めく。世界が注目する晴れ舞台で存在感を放った清酒「福寿」の蔵元、神戸酒心館は確かな醸造技術と地元との深い絆を宝とし、約270年の歴史を紡いできた。
ワインの味は畑で決まるといわれるが、日本酒の味は蔵で決まるという。酒米も葡萄と同じ農産物。気候により毎年その品質は変わるが、日本酒は理想の味に仕上げる杜氏たちの高い技術で、毎年一定の品質の酒を醸すことが可能だという。
しかも「福寿」は「村米制度」により、神戸市北区の大沢ほか兵庫県内の肥沃な大地で篤農家たちが育んだ山田錦を入手し、手作業での製麹など伝統的な手法を織り込みつつ仕込む。水は六甲山の地層に磨かれたミネラル豊富な神秘の水、宮水。良質の素材が近くにある灘の奇跡を享受し、発酵に好適な六甲颪吹きすさぶ気候と相まって、ここでしか醸せない銘酒が生まれるのだ。
その高いクオリティを鍬とし、世界市場の原野を耕して、今やワールドクラスのレストランで愛飲され、日本酒文化の伝道師として存在感を示しているが、それは「地域に支えられているからこそ」と13代目の安福武之助さん。ゆえに酒蔵を日本酒文化の入り口となる複合的な観光施設として地域活性に一役買うだけでなく、六甲山の環境保全にも取り組むなど、積極的に地域貢献に努めている。
愛車はレクサスGSという安福さんは「魅力はフォルムやインテリアの高級感、そして何よりも安心感と信頼性ですね」と語る。福寿もレクサスもクラフトマンシップを継承しつつ、小さなイノベーションを重ねて信頼という価値を創造してきた。そして世界に通用する紳士の如く、近きを愛し遠きを見つめている。その胸に、ものづくりの哲学を秘めつつ…。
株式会社 神戸酒心館
代表取締役社長
安福 武之助 さん
■神戸酒心館
神戸市東灘区御影塚町
TEL.078-841-1121
営業 10:00~19:00
年中無休(正月三が日は除く)
入館料無料
https://www.shushinkan.co.jp/