2018年
8月号
8月号
おもしろ有馬楽「第8回 兆楽亭」|有馬歳時記
7月11日、自家泉源から滾々と金銀の湯の湧く名門の宿、兆楽で第8回兆楽亭が開催された。今回も講師に〝神戸のヒストリアン〟こと園田女子大名誉教授の田辺眞人先生を招聘、兵庫県政150年にちなみ「雄県・兵庫の母なる五国」と題し、兵庫県成立の経緯が紹介された。
兵庫県はもともと摂津国・播磨国の天領からスタートし、廃藩置県を経て一時は現在の県域に19の県が存在したものの、統合整理を経て1877年に現在の区域となったが、田辺先生はこれらの経緯を裏話を加えつつ軽妙なトークで解説、さらに兵庫五国の個性について講話を披露。「播磨の〝播〟は開墾するという意味で、〝磨〟は土地をあらわします。つまり播磨は〝拓かれた土地〟ということなんです」など、会場に集った約40名の歴史好きは田辺先生の深い知識とわかりやすい話に触れ、兵庫県150年のヒストリーに思いを馳せた。
講義の後ははもや夏野菜など旬の味覚に舌鼓、さらに温泉に浸かり贅沢な時間を過ごした。