2013年
3月号

桂 吉弥の今も青春 【其の三十四】

カテゴリ:文化人

脱出ゲームのはなし

最近家族でリアル脱出ゲームにはまっている。

私と嫁さん、小6の息子と小1の娘の4人は元造船所という建物の中の会場まで出かけた。指定の机に座ると後から西宮からの若い夫婦も同じテーブルに。「はじめまして」「よろしくお願いします」と挨拶、優しそうな雰囲気の2人にホッとする。「足ひっぱっちゃうかもしれませんけど」「いやいやこちらこそ」など話をしている内にスタートの時間がやってきた。司会のお兄さんが出てきて会場の雰囲気を和らげながらルール説明、どうやら様々な問題をこの6人でクリアしてこの会場を脱出しなければいけないらしい。「制限時間は1時間です、ではスタート!」という声とともに会場にしかけられた問題が姿を現した。とりあえずこの6人でやっていくしかない。
あっちこっち走ったり書いたメモを机に広げたり意見を交わしたり、「ああっ!」と皆で声をあげたり又悩んだり・・・。あっという間に1時間は過ぎてしまった、結果、私達のグループは脱出できなかった。同じ会場の沢山あるテーブルの中で脱出できたのはたった1組。

これから参加する方の為にこれぐらいのことしか書けないのだけれど、ゴールデンウィークには神戸ポートピアホテルでリアル脱出ゲーム「マグノリア銀行からの脱出」が開かれるらしいのでご家族で是非。

最初たまたま2月の休みの予定を嫁さんと話していてパソコンで色んな情報を見ていたら、リアル脱出ゲームという言葉が目にとまった。「前に大阪ドームから脱出するっていうのをポスターで見たことあるわ、小学生も参加出来るんかなぁ」と嫁さんも興味を示し、週刊文春のパズルコーナーを楽しみにしている私も乗り気に。子ども達に話をすると「楽しそう!」小1の娘だけが「脱出できなかったら家帰られへん」と心配していた。

私が解けない謎を嫁さんが解く、ちょっとしたつぶやきの言葉がヒントになって道が開ける、子どもたちも大人には考えもつかない解読法を見せてくれ何度も「すげえなあ」と声をあげた。脱出できなかったので悔しいんだけれど楽しかった。「ありがとうございました、惜しかったですねえ」とチームは解散。家族のお互いの頭の中が繋がった感覚と言うたら変だが、帰りの車の中は反省会でずっと盛り上がり、もちろん家にも帰れました。

その後、パソコンで参加するタイプの脱出ゲームも家族でやってみることに。スタート時間が決まっていたのでそれまでに準備、大きめの机をもってきて鉛筆と紙と辞書とお茶、乾燥しては頭も働かないぞと小さな加湿器も置いた。家族でカウントダウンまでしてゲームスタート。皆で画面を覗き込んで「ああやこうや」あっという間の1時間が過ぎ、またしても脱出できなかった。しかし確実にええとこまで行けたという充実感がある。私は考える度にうろうろするので何度も加湿器を倒し、皆に笑われた。

大阪の海遊館では魚たちを見ながら解いていく、これまたタイプの違う謎解きで楽しかった、ここで娘が素晴らしいひらめきを見せる。大人の固い固い頭では到底思いつかないヒラメキ!周りでウンウン唸っている大人たちを見ながら、我々家族はさっそうとゴールのスタンプをもらった。

子どもたちも楽しめる、いや子どもたちのやわらかい頭じゃないと解けなかったりするので、家族で行かれることをほんとにおすすめします。

最後に、この文章の中に出てくる数字を全部掛けてみてください。出てきた数字を入れ替えるとポートピアホテルのイベントの開催月日が浮かんできますよ。

KATSURA KICHIYA
桂 吉弥 かつら きちや

昭和46年2月25日生まれ
平成6年11月桂吉朝に入門
平成19年NHK連続テレビ小説 「ちりとてちん」徒然亭草原役で出演
現在のレギュラー番組
NHKテレビ「生活笑百科」 土曜(隔週) 12:15〜12:38
MBSテレビ「ちちんぷいぷい」 水曜 14:55〜17:44
ABCラジオ「とびだせ!夕刊探検隊」 月曜 19:00〜19:30
ABCラジオ「征平.吉弥の土曜も全開!」 土曜 10:00〜12:15
平成21年度兵庫県芸術奨励賞

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