2月号
連載コラム「第二のプレイボール」|Vol.12 「野球に専念できる環境づくりを目指して 井戸伸年さん」
引退後にさまざまな世界で活躍している元プロ野球選手が経営する、阪神間の店舗・施設等をご紹介します。
文・写真/岡力<コラムニスト>
西宮を拠点に日夜、プロ野球選手を目指し練習に励む若者たちがいる。見学に行くと威勢のいい掛け声がこだまするグランドで共に汗を流し指導する元プロ野球選手の姿があった。
井戸伸年(いどのぶとし)さんは、大阪府豊中市出身。キャプテン翼に影響され小1からサッカーを始め、小5時に友人から誘われ野球と出会う。中学時代は、リトルシニアに所属し兵庫の強豪・育英高校に進学。高校卒業後は、徳山大学を経て住友金属に入部した。(のちに住友金属鹿島に転籍)チームの主軸として都市対抗野球大会で活躍するもドラフトから指名がかからず渡米。シカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結び1シーズンプレーする。
翌年、大阪近鉄バファローズより指名を受け念願だったプロの道へ。2005年、プロ野球再編問題に伴いオリックス・バファローズへ移籍したが同年に引退した。
その後、社会人として一般職を経験し「関メディベースボール学院」のコーチに就任。現在は、同校の理事長と硬式野球部の監督を兼務している。「わが校では、全国から集まった高校、大学卒業者およそ40名の選手が在籍しています。また社会人野球のチームとして練習試合を含め年間100試合の実戦をこなしています。甲子園と言う立地を生かし野球に打ち込める環境を提供していきたい」と語る井戸さん。現在、多くの卒業生が社会人野球の名門に入団しアジア選手権、日本選手権等で活躍している。「プロ」という言葉の重みを誰よりも知る監督から今日もゲキが飛ぶ。
■関メディベースボール学院
西宮市甲子園七番町9-27
TEL.0798-41-7055
http://www.kanmedi-baseball.com/