8月号
感性の繚乱 Autumn Festival in KOBE
お洒落・ファッション, 神戸, 経済人
今年9月23日、旧居留地の京町筋を全面封鎖しての前代未聞のイベント「Autumn Festival IN KOBE」が開催されます。神戸コレクションやオーケトストラコンサートが行われるステージイベントのほか、高級車が集うエリアや美味しいフードエリアなど、さまざまな企画が満載。イベントを主催する神戸青年会議所(JCI神戸)地域価値創造特別委員長の松井さんにお話をうかがいました。
まちを「回遊」できるイベント
―このイベント開催に至った経緯は。
京町筋を単独で封鎖してのイベントは、神戸の歴史始まって以来の一大行事となるわけで、そこにかける思いは非常に大きなものがあります。まずは、コロナで疲弊した神戸経済の活性化です。調査によると、市外から神戸で行われるイベントを目的に来られる方の割合というのは、コロナ前と比較すると25%に減少しているので、より話題性のある企画が必要と考えたこと、そして、行政はより強力な都市整備を推し進めている、という状況の中で、民間ができることは何かと考えたとき、導線づくりが挙げられました。都市整備を行う中で、もっとも課題となるのは「まちの回遊性」だと思います。今後より美しくなっていく街並みを多くの方に歩き、ご覧いただきたい、そのため我々はまちの回遊性を高める取り組みを行おうと考えました。
―その舞台がなぜ旧居留地の京町だったのですか。
神戸という都市の中心が京町筋だと考えたからです。三ノ宮駅周辺とウォーターフロント、旧居留地、南京町、元町エリアの中心ですね。三宮センター街とウォーターフロントを直接つなぐ導線でもあり、この導線が活性化することがまず必要です。人の動きを調べたところ、オフィス立地ということもあって平日の昼間の動きが多い。そこで、休日や夕方の客数を増やすことでエリア経済が伸びるのではないかと考えました。これに社会実験というものも含んでおり、まちの使い方を、我々の目線で提案したいという思いがあります。
京町筋の全面封鎖というのは、どのようなリスクがあるのかということも含め、警察にもご納得いただかなくてはなりませんし、何より地域の方々、旧居留地連絡協議会さんや、大丸神戸店さん、神戸市さんなど、さまざまな方々と一緒に計画を進めています。
開港時の多様な環境を再び
―イベント内容はどのようなものですか。
『感性の繚乱』がテーマです。というのは、神戸の良さやブランドの源流はどこにあるのかを改めて考えたときに、やはり開港の地というのが大きい。何もない寒村に海外の文化がたくさん入ってきて、また日本国内からもさまざまな文化が集い、多くの人種や年代の人々が結集、ミックスされた上でまた新たな文化を創り出して発信した。そんな、開港時のように多様な感性と世代が集まる環境を、もう一度作ろうというのが今回のテーマです。
エリアは大きくわけて5つあり、イベントの玄関口にはさまざまな高級車が展示されるエリア。そこで非日常の空間をまず味わっていただきたいと思います。フードエリアでは神戸ビーフを始め、地域の食文化を味わっていただくためのブースが並びます。企業ブースが並ぶエリアには、地域の企業さんが出展されますが、中でも神姫バスさんが提案し、今大人気の上質な旅シリーズ「YUI PRIMA」の高級バス試乗体験コーナーがありますので、ぜひご参加ください。アートエリアでは、公募によって集まった若手アーティストの展示やパフォーマンスをご覧ください。車の新たな可能性を高めるアートカーも注目です。
―楽しそうです。そして何といっても、メインステージですね。
神戸の一大ファッションイベント「神戸コレクション」のスペシャルステージが初日は、このメインステージで行われます。翌日は神戸コレクション20周年記念公演が生田神社にて開催されます。さらに三宮センター街で開催される三宮コレクションとも連動するということですから、イベントのスタートを切らせていただくのは嬉しいです。
また、昨年、地元のバスケットボールチームである西宮ストークスさんが、ホームタウンを神戸に移し、新港第2突堤に建設されるアリーナを本拠地とすることが発表されましたが、開幕を1週間前に控えたストークスの決起イベントをステージにて開催します。
他にも、佐渡裕さん率いる「スーパーキッズ・オーケストラ」の演奏。フィナーレは、旧居留地にある神戸・甲陽音楽学院やダンス専門学校の学生たちによるダンスパフォーマンスです。
―今回のイベント自体が実証実験も含んでいるとか?
はい。関西電力さんと協力し都心全体での人口流動調査を行います。このように街なかをイベント会場とすることで、まちの人の流れがどのように変わるのかの効果測定をします。当日の人々の流れはもちろん、イベントに来た方がその後どのように拡散していくのかも検証します。結果はまとめて神戸市に提出し、それを神戸の今後の活性化に向けたデータとして活用していただこうと考えています。
神戸青年会議所(JCI神戸)
地域価値創造特別委員長
松井 隆昌さん
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