11月号

日本初!実験的な「CLTカフェ」が舞子浜にオープン
ヨーロッパ生まれの木質材料・CLT(※)を採用したカフェが垂水区にオープンした。カフェコーナーのカウンターは、天井まで開く大きな窓が開放感たっぷり。一方、背後の海に面したオープンテラスは舞子浜に向かい、目前の明石海峡大橋が大迫力だ。
「木材資源を有効利用できるため、現在CLTは世界中で急速に普及しています。このカフェでは、カウンターもスツールもCLTを使っています。店内でCLTに親しんでもらうことを目的にオープンしたカフェです。」と、施工担当の中田義成さん。CLTとはどんなものか間近で見られるよう、木材がむきだしになっており、それが逆に木のぬくもりが感じられるのがうれしい。設計はteam Timberizeの腰原さんと内海さん。レイカービーム採用による“柱がない”構造にも注目してほしい。
カフェでは自家製の無添加ソフトクリームのほか、淡路牛と淡路産玉ねぎ、手作りのテリヤキソースによる大ボリュームの「淡路牛バーガー」、ドリンクなどがいただける。土曜、日曜日のみの営業。
(※)CLT
クロス・ラミネイティッド・ティンバー。人工乾燥した挽き板(ラミナ)を縦と横に重ねて直交するように接着した大型面材。挽き板を直交積層することで、反る・割れるといった木材の欠点を解消する。また、均質な強度の製品を生産でき、節などが多い低質な木材を利用でき、間伐材などの木材も有効に利用できる。日本では今年4月にCLT対応の建築基準法が制定され、2020年東京オリンピックの会場にも使用が期待される。

明石海峡大橋が目の前に広がる

右上の部分は、外から見るとベンチになっている。“柱がない”構造が面白い

オープンデッキのベンチ階段ももちろんCLT。
東京オリンピックの競技場座席にもこんなふうに使用されるかもしれない。

左上に見えるのは淡路島。絶好のロケーションを誇る


CLTは、板を縦と横に交互に重ね合わせている

淡路牛バーガーセット(1,100円)

「何やろ?」。そんな声も多い

中田 義成 さん
株式会社中田工務店 常務取締役
CLTカフェ 施工担当
■CLTカフェ
住所/神戸市垂水区狩口台7-15-47
営業時間/11:00〜日没まで 土・日曜営業
定休日/月曜日〜金曜日
アクセス/山陽電鉄「西舞子駅」徒歩4分(駐車場はありません)