12月号
harmony(はーもにぃ) Vol.22 ひろがる子ども食堂
子ども食堂が増えてきており、全国で3700ヶ所を超えるほどになっています。
最初は2012年頃に東京で子どもの居場所作りのために始められたそうですが、その頃は貧困家庭や子どもが一人で食事を摂っていることなどに心を痛めた人たちが安価な食事代で定期的に子どもたちに食事を提供していたことから、子ども食堂は貧困家庭のこどもたちのもの、と思われがちでした。しかし、地域のどの家庭の子どもも参加できるし、子どもだけでなく、母子、高齢者、ボランティアも参加し、食事の提供だけでなく、学習指導やレクレーションなど活動のメニューも広がっています。
この秋に「子ども食堂にて」という映画が元町映画館で上映されました。この映画の子ども食堂にやってくる子どもの中には親から虐待を受けたり、里親家庭で暮らす子どもがいます。映画の後半で里親家庭で育った高校生の男の子が15年ぶりに生みの母親に会う決意をしたり、虐待を受けた子どもが里親に一時委託されたりする場面があり、里親支援をしているNPO団体の職員が登場し、実親の相談に乗ったり、子どもと実親の面会の段取り、里親家庭の訪問、相談などの支援をします。児童福祉を学ぶ主人公の学生で,ボランティアとして子ども食堂の運営を支えている女子学生が「将来、私も里親になりたい」という希望を持つところで映画は終わります。この映画のストーリーの中に里親が登場することもあり、里親の啓発のための自主上映も各地で企画されています。誕生して10年足らずの間に急速に増えた子ども食堂ですが、運営のための資金不足や食材の確保、担い手が足りない、運営方針がしっかりしていないなどで、閉鎖に至ったところもあり、課題は山積しています。地域の教育や福祉活動の拠点としてその役割が注目されているだけに、地域の知恵を出し合い、これからの活動に期待したいものです。
愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、
里親・養親を求める運動です。
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