2013年
5月号

三宮東の新都心、いよいよ始動! [鼎談]

カテゴリ:神戸,

旭通4丁目地区市街地再開発事業完成!

三宮東地区再開発計画「サンシティ計画」の集大成「シティタワータウン」が3月、竣工した。その概要や、これから本格化する街づくりについてお話しいただいた。

止まっていた時間が今、動き始める

新井 シティタワータウンは、54階建、総640戸の超高層マンション「シティタワー神戸三宮」を核として、商業施設「シティタワープラザ」「ティアラ190」と利用者用駐車場で構成されています。昭和56年の旭通4丁目地区市街地再開発準備組合の結成以来、三十余年を経て、いよいよ動き始めました。ここに至るまで、ご理解、ご協力をいただきました地元地権者の皆様をはじめ、地域の皆様、関係各位皆様に対して改めて感謝し、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 お陰さまで、シティタワー最上階のイルミネーション「ティアラ190」のイメージメッセージも決定しました。シンボライズされたものを造るのと同時に情報を発信したいという白國コーディネーターの発案で始まったものです。神戸に住む人、また観光客にもアプローチしたいということで、コーディネーターからご紹介を…。
白國 単に高い建物を造るだけでは意味がありません。そこで、天空から光でメッセージを発信しようと考えました。LEDを採用したエコなイルミネーションで、全32パターンあります。15パターンを一般公募の中から、そして17パターンを組合でメッセージを決定しました。神戸の海から山から、大阪方面、明石方面と、東西南北からもよく見えるでしょうね。「ティアラ190」命名者からご紹介を…。
 いや、そんな大そうなことじゃないですよ(笑)。シティタワー神戸三宮は地上190メートルありますからね。
白國 おもしろい演出を色々予定しています。7月1日から7日までの七夕期間には、天の川の青い光・織姫と彦星が両側から流れてきて出逢います。黄色と黒はもちろん!阪神タイガース応援メッセージです。ヴィッセル神戸やINAC神戸レオネッサへの応援メッセージもあります。現在、32パターンの解説書を制作中です。それを見ながら、「あ、そうか!」と色々なメッセージに気づいていただけたらうれしいですね。また、建物北側には布引の滝をイメージした光のイルミネーションの滝が流れます。
新井 とても神戸らしい企画ですね。震災復興を神戸から発信し、希望や明るい未来を伝えていきたいと思います。
白國 阪神・淡路大震災の1・17、東日本大震災の3・11、9月1日の防災の日、年3回、ろうそくの火をイメージした光で鎮魂の意を表す予定です。
新井 旭通4丁目地区はJR三ノ宮駅から東へ約300メートルに位置しています。戦後間もなく、三宮周辺に立ち並ぶ商店がこの辺りに集められ、昭和30年頃までは賑やかで活気溢れる街でした。その後、三宮は西を中心に再開発が始まり、東地区は取り残される形になってしまいました。木造建物が密集していますので火災にも見舞われ、昭和50年に神戸市から「東地区再開発基本計画」が発表されました。その後も再度火災が起こり、昭和56年には、いよいよ何とかしなくてはいけないと旭通4丁目地区で集まり組合を立ち上げました。権利関係など非常に複雑な問題はあったものの、順調に計画は進み始めました。ところがバブル崩壊、景気の落ち込み、それに続き阪神・淡路大震災発生と逆風に見舞われました。震災後は生活再建が最優先の課題となり、再開発は〝休眠状態〟になってしまいました。しかしその間も、白國先生の「決して忘れず、強い意思を持って必ず実現しよう」という力強い言葉に支えられ今日に至り、一区切りがつきました。
白國 行政主導で行う市街地再開発計画とは違い、組合という民間主導で地元住民の力で行ってきたのが「サンシティ計画」です。一応の終結といえますが、三宮東地区をどんな街にしていくかがこれからの課題ですね。

新旧調和した〝新都市核〟づくりを目指して

新井 三宮東地区は電車やバスのアクセスが非常に良い条件にありながら、長年、時間が止まったままの状態でした。女性も子どもも、若者もお年寄りも、ビジネスマンも、誰もが安心して訪れることができる街として動き始め、活気を取り戻しつつあります。全く新しくなったかといえばそうではなく、古くからの住民の皆さんも暮らし、新旧の調和ができてきました。阪神電鉄三宮駅東改札口ができ、人の流れがかなり変わりましたし、ちょうどこのタイミングで阪急電鉄三宮駅周辺の整備計画も出てきました。JR三ノ宮駅東口の延伸にも期待しているところです。
 戦後、賑わっていた東地区ですが時代の流れにのれなかったのでしょうね。今、建物ができて住む人が戻ってきています。以前から住んでいた住人は少し高齢になり、新たにやってきた若い住人もいて、商業施設もある。うまくバランスが取れてきていると思いますね。
白國 この地区の開発は一段落しました。今後は新旧融合した地域コミュニティをどのようにして作っていくのか、またお年寄りも多い地域ですから安心して暮らしていくには何ができるかということが課題です。また、商店街では放置自転車の対策が必要ですね。そして、アーケードを作ることができるかも重要なポイントです。ミント神戸もあることですから神戸新聞社をはじめ、神戸市、JR、バス会社等、地域全体を巻き込んで新旧の融合を図っていくことが大切なことだと思います。
 神戸新聞社は以前、三宮に本社を置いていました。高士薫社長も当時の思い出がたくさんあり、この地区には大変な思い入れを持っておられます。そこで私たちの思いをお話ししたところ、東地区全体について考える協議会を作ろうという提案をいただきました。現在、設立に向けて動き始めています。
新井 シティタワータウンは私たちだけのものではなく、地域全体、ひいては神戸市全体の財産です。今後は周辺商業施設等とも協力しながら総合的な街づくりを進め、活性化を図っていきたいと考えています。今後ともご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。

シティタワー神戸三宮39階「スカイラウンジ」から望む神戸の町並み



3月25日、竣工祝賀会では、「ティアラ190」メッセージ募集で当選した一般の皆さんを表彰


神戸新聞会館(現ミント神戸)での記者時代の思い出を語る高士薫・神戸新聞社社長


再開発事業の音頭をとった新井東光・理事長


新井理事長を支えた尤昭福・副理事長


再開発事業のコーディネーターを務めた白國さん

新井 東光さん

旭通4丁目地区市街地再開発組合 理事長

尤 昭福さん

旭通4丁目地区市街地再開発組合 副理事長

白國 高弘さん

環境再開発研究所 所長