2014年
10月号
洋菓子の街、神戸を代表するフーケ。「和の心 洋の菓子」は、上野さんのポリシーでもある

この街に愛され続けている洋菓子には「和」のエスプリが 西洋菓子処フーケ諏訪山本店

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私がこの道を志したのは、甘い物に飢えていた時代。通学路にお菓子とパンのお店があり、お菓子の美味しい匂いに誘われて、職人さんの技に見とれていたものです。親父が戦争で亡くなり自分で何とかしないといけないと、若い頃から独立心は旺盛でした。伊勢の二見浦で土産物屋をしていたおじのもとで育てられながら商売を覚え、学校を出て名古屋で7年修行、やがて神戸に出て元町1丁目にあった和菓子の二ッ茶屋で4年ほど働きました。
ある日、社長が和菓子から洋菓子の流れでお菓子作りをやってみろと。これは私の人生を変え、本気になって没頭しました。和菓子は水が大切なんですが、洋菓子にその発想を採り入れ、カステラの生地をスポンジにできないか試行錯誤し、水分が多い生地をつくるのにとっても苦労しましたが、日本人の口に合うしっとりと口溶けの良い生地ができました。それが今の商売にも繋がっています。
独立したのは昭和45年、27歳の時。旧北野小学校のそばでお店を開きました。当時は外国人の方が多かったですね。その5年後に元町に店を出したら当たり、工場が手狭になって物件を探していたところ、今の諏訪山本店の建物が売りに出ていました。ちょっと和風な雰囲気はフーケのイメージにぴったりで2階と地下を工場にして1階をお店にしたのです。
中山手は環境が良く、お客様の層も良いところです。昔から長く住んでらっしゃる方が多いこともあり、親しみがあるというか、横の繋がりを大切にしていますね。諏訪山神社とのお付き合いも深いです。
定番のアマンドロールに加え、最近は「居留地の壁〜シューラスク〜」も人気です。山田錦や丹波茶、押部谷のフルーツなどを素材にした地産地消の商品にも力を入れています。創業してまもなく45年になります。お菓子も時代とともに変わってきていますが、「安くて美味しいお菓子」という信念を貫いていきたいですね。

洋菓子の街、神戸を代表するフーケ。「和の心 洋の菓子」は、上野さんのポリシーでもある


山本通4丁目にある諏訪山本店


和と洋を意識した店内には囲炉裏のオーナメントも


「居留地の壁〜シューラスク〜」はフーケの人気商品


素材集めにも神戸の立地は魅力。地産地消の素材を使った商品が並ぶ ※季節による


西洋菓子処フーケ 代表取締役社長 上野庄一郎 さん (神戸マイスター)

西洋菓子処フーケ諏訪山本店

神戸市中央区山本通4-22-28
TEL.078・222・0707
営業時間/10時~19時
定休日/無休

〈2014年10月号〉
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