草葉達也の神戸物語

2014年
10月号

草葉達也の神戸物語

ゲスト：もんたよしのりさん
（ミュージシャン）

　もんたよしのりさんは二度目の登場。同じくミュージシャンの上田正樹さんと神戸でコンサートをすると聞き、お話を聞いてきました。

草葉　今回の話はどちらから？
もんた　本当はそもそも桑名（正博）も入れてみたいな話やってんけど、彼が亡くなってしまって今やっとかなあかんなというような感じやな。まぁ何かの節目みたいなものかな。本当は桑名も入れてやりたかったけど。
草葉　さんちかが主催ですが。
もんた　おれらにとっては、さんちかは一番のパワースポットやったから。思い出が山盛りある場所やったわ。
草葉　もんたさんは東灘区だから、やはり三宮なんですね。私は兵庫区なので新開地～元町という方が子どもの頃の思い出はありますね。
もんた　そうなんや。新開地は行かんかったなー。
草葉　だいぶん神戸も変わりましたが。
もんた　たまにセンター街とか行くよ。この前は、俺が初めて歌った『宝石』っていう小さなダンスホールみたいなとこなんやけど、行ったらまだあってびっくりした。
草葉　どの辺ですか？
もんた　阪急西口の服の生地を売ってるところがあるやろ？　あそこに細い階段があって、そこ上がったとこ。
草葉　ありますね、急な階段が。
もんた　店自体は違う店やったけど、生まれ初めて歌ったのがそこやねん。高校の先輩のバンドやったかなー　誘われて丸坊主でR&B歌ったわ（笑）
草葉　もうその頃には周りの皆さんには、もんたさんが歌が上手いって知れ渡っていたんですか。
もんた　そんなことないない（笑）その頃は人前で歌うなんてあり得へんからねー。歌は好きやったけど、今みたいに人前では歌ったことは無かったわ。ビートルズが好きでレコード相手に練習したり、歌いたいなーとは思ってた時期やったけど。
草葉　今はカラオケとかありますからね。
もんた　そういうことより、まだ男とは！みたいな時代やったから（笑）
草葉　私はよく高架下に洋盤なんかを買いに行きました。昔は本当に怪しかったですが。
もんた　そうそうオモロイ時代やったよなー　神戸がまだほんまに港町で、その時は思わなかったけど今思うと怪しい町やったわ。大きい外国船が入ると、その国の一色になってたし。
草葉　夜の神戸港なんて、映画に出てくるギャングが出てきそうな雰囲気でしたよね？
もんた　若い時に女の子とデートしてて、中突堤のところでバンバンっていう音聞いたことあるで。
草葉　それはウソでしょ（笑）
もんた　ほんまやて（笑）　いやー間違いない（笑）　まぁ日本中がそんな時代やったからねー（笑）
草葉　違うと思いますが（笑）では最後に、もんたさんにとって故郷であり音楽活動の原点でもある神戸でのコンサートの意気込みを。
もんた　会場が朝日ホールで、俺なんかにしたら外国の有名な映画が最初に来る映画館で、それこそビートルズの映画なんかも見た憧れの殿堂なんよ。そんなスペシャルな場所で、お客さんも同世代と思うから、その人らに対していいメッセージ送りたいなーって。それぞれがワクワクするようなオモロイこと見つけて、元気にやっていこうぜって。まぁ楽しみたいね。