4月号
空中戦だけではない「トップガン」秘話… トム・クルーズから日本へのリスペクト
ハリウッドスター、トム・クルーズの出世作となった航空アクション映画「トップガン」(1986年)の最新作「トップガン マーヴェリック」が、この夏、世界で封切られる。クルーズが米海軍戦闘機F-14トムキャットのパイロットを演じ、米海軍全面協力のもと撮影された空撮シーンは、世界の映画、航空ファンたちを驚かせたが、新作ではF-14の後継機、F/A-18E/Fスーパーホーネットにクルーズが実際に搭乗し、ドッグファイト(空中戦)シーンなどを撮影。前作を凌ぐ驚愕の映像がスクリーンに展開する。実は「トップガン」と神戸とを結びつける〝秘話〟があることをご存知だろうか。ハリウッドの製作陣も知らないであろう歴史秘話を、7月10日の日本公開前に、神戸の映画ファンに紹介したい。
「米戦闘機」対「日本製バイク」
タイトルの「トップガン」とは、米海軍パイロットの中でも、わずか上位1%の選りすぐりのエリートが集う、実在の空中戦パイロット養成機関の愛称だ。
前作でクルーズは、このトップガンに配属された敏腕パイロット〝マーヴェリック〟を演じた。戦闘機パイロットは空の上では、僚機のパイロットたちと互いに実名ではなく、愛称のコールサインで呼び合う。マーヴェリックはクルーズ演じるピート・ミッチェルのコールサインだ。
この愛称が、最新作のタイトル「トップガン マーヴェリック」へと継承されている。
新作でのクルーズは、次世代の戦闘機パイロットを養成するトップガンの教官として登場する。だが、現役の一線を退いても彼の操縦の腕は衰えを見せず、〝生涯パイロット〟を貫いている。
前作では臨場感あふれる空撮シーンが話題を集めたが、一方で空撮以外にも世界の映画ファンたちに、今も語り継がれる伝説の名場面がある。その一つが、クルーズが愛車の大型バイクに乗り、滑走路を走るF-14と並走し競争する場面だ。このとき彼が乗っていたバイクが、〝NINJA(ニンジャ)〟の愛称で呼ばれたカワサキGPZ900Rだった。当時、世界最速の称号を誇る、米国はもちろん世界中のバイクマニアが憧れた日本製のスーパーマシンだ。
このバイクの開発責任者を務めた男が現在、神戸市内で暮らしている。
(後略)(戸津井 康之)
トップガン マーヴェリック
7月10日(金) 全国ロードショー
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【スタッフ・キャスト】
■監督:ジョセフ・コシンスキー
■脚本:アーレン・クルーガー、エリック・ウォーレン、
クリストファー・マッカリー
■製作:ジェリー・ブラッカイマー、トム・クルーズ、
クリストファー・マッカリー、
デヴィッド・エリソン
■出演:トム・クルーズ、マイルズ・テラー、
ジェニファー・コネリー、エド・ハリス
■配給:東和ピクチャーズ