9月号
新型BMW X2で、もっと、KOBEを楽しく!
前へと突き進んでいくかのようなフロントデザイン。進化を遂げたキドニー・グリル。Xシリーズならではの先進的で大胆なデザイン。待望の新型BMW X2がデビュー。
─X2はXシリーズの末っ子
近年のSUV人気の高まりと共に、BMWでもSUVの開発に力を注いできた。X2は、いま流行りのスタイリッシュなコンパクトSUVで、BMWらしいアプローチを大切にしながら、新たなデザインエッセンスも加わった、そんな注目車といえよう。
BMWでは、SUVタイプの車種をXシリーズと称しているが、さらに奇数をSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル/スポーティさと実用性を兼ね備えたSUV)、偶数をSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ/クーペ仕様のSUV)に分類している。
2008年発表のX6を皮切りに、2014年のX4とクーペSUVのラインアップを拡大させてきた。その最新作がX2ということになる。このコンパクトタイプのX2の登場で、BMWのSUV主力であるSAVと同様に、ラージ・ミドル・コンパクトSACのフルモデルラインが揃ったということになる。いわば、X2はXシリーズの末っ子という表現が適切かもしれない。
─SUV版のMスポーツ
デザイン面ではフロント周り、特にBMWの象徴でもあるキドニー・グリルのデザインを一新した。X2では、伝統の台形デザインの上下を反転させた末広がりのデザインに刷新したことで存在感を増した。これはBMW初の試みとなる。
新型X2の最大の注目が、新グレード「MスポーツX」の導入。Xシリーズ専用のMスポーツに位置付けられている。専用デザインの前後バンパースポイラー、ホイールアーチトリム、サイドスカートの一部がフローズングレー仕上げに。ボディカラーと異なるサイドスカートによって、サイドビューは視覚的に上下の幅が抑えられスポーティに見えるように工夫されている。
一方で、BMWクーペの伝統を受け継ぎ、CピラーにBMWエンブレムを装着。こちらもXモデルとしては初めての試みとなる。サイドシルエットは、傾斜したルーフによりクーペのように仕立てられている。
─SUVがシンクロした走り
走りはその期待を裏切ることなく、その感動に興奮すら覚える。BMWらしい正確なコース取りと力強い走り、カーブを走行中にパワーゾーンに乗せると、独特の排気音と同時にハンドルが少なからず反応するあたり、FFベース(四輪駆動)であることを伺わせる。
2L直噴ターボと8速ATの組み合わせにより、まるでツインクラッチのようにダイナミックにシフトする。BMW自慢の安全性に配慮した四輪駆動システム xDriveにより、SUVとは思えない少ないローリングと、滑りやすい路面やオフロードでも安定した走りを可能にしている。切れ味の良いハンドリングも、X2最大の持ち味だ。まさに、ドライバーとSUVがシンクロしたかのような走りが、X2の生命線となっている。
─BMWらしいドライバーオリエンテッド
アグレッシブなエクステリアに対して、インテリアはシックで上質というギャップも心憎い。もちろん、BMWらしく、ドライバーオリエンテッドな作りとなっており、運転のしやすさと使い勝手の良さを合わせもつ。整然とレイアウトされたインスツルメント・パネル、ドライバーに向けて傾斜したセンター・コンソール。ドライバーシートに身を委ねた瞬間、すべてがドライバーを中心にデザインされていることを実感する。
X2はクーペライクなシルエットをもつが、ラゲッジルーム容量は、470ℓを確保。また後席は3分割可倒式となるので、乗員と荷物に合わせたシートレイアウトが可能となっている。また、単にX6のサイズを小さくするだけでなく、他のモデルと比べ、ルーフラインを大きく変化させることなく、後部座席の居住性も確保している。さらに、立体駐車場に入るサイズ感も嬉しい。
ぜひ、鮮烈なデビューを飾った新型X2で、もっと神戸を走る歓びを体感してほしい。