11月号
楕円が導いた神戸とイギリスの深い絆
ラグビー発祥の地・英国より女子ラグビーチーム「神戸ファストジャイロ」へ吉報が届いた。かつてオックスフォード大学留学中にラグビーを介して多くの信頼関係を築き、優れた実績を残した故・奥克彦氏。卒業後は外交官として国際社会に奉仕したが、イラク復興支援の任務中に志半ばで殉職した。英国では同氏の功績と遺徳を偲び、「奥記念杯」が創設された。この由緒ある大会のエキシビジョンマッチに、同チームから選抜メンバー4名の出場が決定した。
神戸と英国の結びつきは深い。その原点は1970年代後半、神戸製鋼がオックスフォード大学出身の選手を招聘し、日本選手権7連覇という金字塔を打ち立てた時代にまで遡る。
両国の交流を語る上で欠かせないのが、「ミスターラグビー」と称された故・平尾誠二氏だ。同チームの黄金期を牽引し、日本ラグビー界に多大な影響を与えた平尾氏。彼が英国へ渡り、名門リッチモンドなどでプレーした際、現地で支えとなったのがレジ・クラーク氏である。1980年から3年間にわたり神戸製鋼で活躍したオックスフォード大学OBのレジ氏は、現役引退後も同社ロンドン支社の欧州財務ディレクターを務めるなど、日英の架け橋であり続けた。平尾氏、奥氏、そしてレジ氏。彼らが紡いだ日英ラグビーの絆は、歳月を経て深い信頼関係へと昇華している。
昨年の奥記念杯アフターパーティーでは、神戸酒心館と共同開発した日本酒「隧-ZUI-」を振る舞い、宴に華を添えている。さらに今年9月に英国・オックスフォードから、Hertford College&Balliol College Rugby Football Clubを神戸にお迎えし、神戸ファストジャイロと合同練習、交流パーティーが開催された。英国との交流は長く受け継がれ、ラグビーの世界でも平尾誠二氏、レジ・クラーク氏、そしてスカイ選手や渡辺龍選手、神戸ファストジャイロと多くの方々が、国境を越えてラグビーを通じて生まれた友情と広がる楕円の絆。この物語はこれからも続いていく。


オックスフォード大学 HCBC RFC Japan Tour2026との交流パーティー時記念盾授与。渡辺真二代表(左)John Collis(中)William Gullifordキャプテン(右)

故・平尾誠二氏から薫陶を受けた渡辺龍氏(右)とレジ・クラーク氏(左)

2025年 奥記念杯アフターパーティーの様子。渡邉美香プロデューサー(左)渡辺真二代表(左中)鈴木浩 駐英国日本国大使(右中)渡辺龍氏(右)












