2012年
10月号

ゴルフをもっともっと楽しく

カテゴリ:ゴルフ


朝日ゴルフ用品株式会社 代表取締役社長 内本 浩史さん

ゴルフを楽しくするオリジナルグッズを提案

ゴルフ専門商社「朝日ゴルフ用品」は1958年、大阪で創業。2002年、ゴルフ発祥の地・神戸に本社を移転した。同地に原材料調達から配送まで総合的に扱うロジスティクスセンターを開設。多様なニーズに即座に対応できる情報ネットワークとリンクしながら、何万アイテムもの商材を動かす機能は群を抜いて優れている。
同社事業の一つ、ゴルフメーカーの商材を流通にのせるという場面で、その優れた機能が役立っている。取り扱いは外資系メーカーが多く、大手メーカーと直接取り引きがない全国の小売店へ多品種・小ロットで商品を供給。白いクラブで有名なテーラーメイドとは早くから取引を開始し、今ではアディダス・キャロウェイ・ナイキとも正規代理店としてタッグを組んでいる。
もう一つの事業がオリジナル商品の提案だ。自社商品の再構築を着々と進めている。ゴルファーを取り巻く環境も考え方も変わってきた。「ゴルフをもっともっと楽しく」をモットーに、今までにないゴルフスタイル・ゴルフライフを提案しようとしている。

ゴルフで人々の健康と健善をつくる

新たな視点から、次々と斬新な発想を生み出しているのが3年前に就任した内本浩史社長だ。ポリシーはゴルフで人々の健康と健善をつくる。
「健康でしっかり歩けなければゴルフはできません。実は私、先日、84歳の〝おじいちゃん〟と一緒にコースを回り、1打負けてしまいました。ティーショット1打目は圧倒的に私の方が飛びます。なのに、負けた。真夏の炎天下ですよ。おじいちゃんは自分の体調には非常に気をつかってちゃんとコントロールして…、そして私に勝ってニタッと笑っている。素晴らしいと思いませんか。これがゴルフの面白さです」。
「健善」に敢えてこの文字を当てているのは、ゴルフは嘘をついてはいけないフェアネススポーツだからです。ゴルファーは本来、誠実なものであるとルールブックに書かれていますからね。例えば、私が6打で上がったとして、それを『パーだ』と言い張れば、パーなんです。しかし、一緒に回る人たちと気持ちよく同じ時間を過ごすためには、嘘をついたらダメなんです。だから、真剣に取り組む。ゴルフを自分の人間づくりにどう取り込んでいくか。私たちの目指すところです」。

楽しみ方を変えて、ゴルフをもっともっと楽しく!

注目はGPS機能を使った「EAGLE VISION」。地図ソリューション事業最大手のゼンリンデータコムとパートナーシップを組んで、全国2370以上のコースをカバーしている。一言でいえば「距離が分かる」。しかし、それだけではない。
「何百メートルも離れたホールに4回で小さなボールを入れる。ゴルフは単純なスポーツです。ティーショットを打つとき、今まではバンカーに入れたくない、池に放り込みたくないなどと思いながら漠然と打つ。その結果は、『わー、入ってしもた』。ところが不思議なもので、距離が分かっていて『あそこまで打つんや』と思って集中すると意外と近づける。面白さが変わってくる。自分の飛距離が分っていると、ティーショットでボールを見失っても、だいたいどの辺に飛んだか予想ができます。更に今、ゴルフ場とパートナーシップを取りながら、ピン情報を取り込めるようにしようとしています。タイプは耳元でささやいてくれるもの、画面が大きくて見やすいものなど色々。今後は、ゴルフ以外のアスリートたちに向けたEAGLE VISIONも視野に入れていきたいですね」。

オリジナルブランド「六風舎」

オリジナルブランドの中でも、ゴルフ発祥の地・神戸に本社を置く企業としてゴルフの原点に戻ろうと立ち上げたのが「六風舎」だ。天然素材の帆布で作ったゴルフバッグは羅針盤を大胆にプリントし、六甲山に吹く風をイメージしたデザイン。ボストンバッグやシューズケースなどのラインアップがある。そして、エコを意識した〝マイ箸〟ならぬ〝マイ風呂敷〟。内本社長自身が「私はゴルフだけでなく、出張に出る時も必ず使っています」と言う優れものだ。ゴルフ場に必ずあるお風呂から上がって、ドボドボに汗をかいたウェアをポリ袋に入れるのはやめて風呂敷に包もうというもの。濡れたものを包むのだから、はっ水、抗菌機能をプラスした。
「神戸のイメージは、日本と西洋、古いものと新しいものが入り混じっている。何となく〝和〟だけど使用する目的はスポーツ。まずはフェアネススポーツでもあるゴルフに取り入れていきます。それは他のスポーツにも共通するはずです」。今、内本社長の頭の中には次々とイメージが湧いてきているようだ。

ナチュラグリーンゴルフクラブ

今の社会、意外とゴルフを始めるきっかけを見つけられない人が多いという。そこで昨年4月、JR六甲道駅前にオープンしたナチュラグリーンゴルフクラブ。ゴルフを取り巻く環境が変わってきたことが大きな契機となっているようだ。
「昔は社会人になったら上司から自分の使い古しのゴルフクラブを渡されて練習場へ連れて行かれるのがゴルフのスタート地点でした。私もそうでした。ところが、今はそういう人がいないから、ゴルフをどうやって始めたらいいのか分からない。ゴルフクラブの中古市場もできてきて、譲るよりも売りに行くことが普通になってきています。読み終えた本は中古本屋さんへ売りに行くのと同じ。後輩に『いい本やからお前も読んでおけ』と言われる場面がない。本は本屋さんで買って読めばいいが、ゴルフはそうはいきません。『始めたら?』と言ってくれても、練習場まで付いてきて教えてくれる人はいないわけです。そんな人たちもゴルフを始められるようにという発想がナチュラグリーンゴルフクラブです」。

スポーツ業界を丸い円形構造に変えよう!

ゴルフ業界の構造はピラミッド型だという。頂点ではプロゴルファーやシングルと呼ばれるトップアマたちが技術的向上を目指し、その頂点を対象にマーケットができている。このピラミッド型を丸い円形に変えていこうと考えている。
「ピラミッドの頂点も丸の中の一部です。ほかにもテニスする人の丸、マラソンする人の丸、自転車する人の丸、山に登る人の丸…、色々な円形があって重なるところがある。今、どういう人がゴルフの技術的向上を目指しているかと考えた時、『今週日曜はゴルフに行くけれど、来週は山に登ります。11月には神戸マラソンを走ります』という生活をしている人たちではないだろうか。そう考えていくと、もっとおもしろい市場ができるはずだと考えています」。ゴルフだけでなく、スポーツの楽しみ方を変えていく内本社長の楽しい挑戦がまだまだ続きそうだ。

全国2370コースに対応しているEAGLEVISION


スマートフォンアプリ版の
EAGLEVISION for Andloid


須磨区にある本社・神戸ロジスティクスセンター


朝日ゴルフが取り扱うゴルフ用品がずらり


素材やデザインにこだわった「六風舎」のゴルフバック



内本 浩史(うちもと ひろし)

1964年8月14日生まれ。大阪府豊中市出身。1988年青山学院大学経済学部経済学科卒、2009年代表取締役社長に就任。

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