2020年
9月号
9月号
神戸のカクシボタン 第八十一回 地域に寄り添った地産地消
Vegetable Dining「畑舎」
写真/文 岡 力
地域に寄り添った地産地消 Vegetable Dining「畑舎」
実りの秋を満喫できるお店が話題を呼んでいる。「野菜料理を確立させたい」。そう語るのは、株式会社おやさい本舗の宇田政太郎社長だ。和食店の板前を経て2006年にVegetable Dining「畑舎」(はたけや)を開業。お客の8割を占めると言う女性に支持されブームを巻き起こしている。現在は、近隣で「畑舎 はなれ」(中央区下山手通2-14-11)も同時に展開している。
お店で提供する野菜は北区にある自社農園や丹波の契約農家で収穫している。「この辺りは土壌が良く、虫と戦いながら無農薬で栽培しています。効率が悪くお店で使用する分しか収穫できませんが野菜本来の美味しさを皆さんに知って欲しいです」。日々、畑から持ち込まれる厳選素材は、味が最大限に引き立つよう創意工夫の手法で調理される。看板メニュー「かぼちゃの豆乳クリームグラタン」は、彩豊かで見ても食べても楽しめる逸品。これからの季節、冬瓜やキノコ料理もオススメだ。
店内のインテリアとして飾られている木工細工やDIYは全て社長のお手製。自然の風合いを活かした作品は購入希望者も多い。
今春、飲食業界を襲った新型コロナウィルス感染拡大に伴いテイクアウトメニューにも力を注いでいる。「私が配達するウーダーイーツも是非お願いします」と笑う宇田社長。食の安全を考え地域に根差した取り組みをこれからも続けていく。
■Vegetable Dining「畑舎」
神戸市中央区下山手通2-13-22
【電】078-334-0525
■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家
ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。連載「合間日和」(神戸市消防局監修・雪)「のぞき見雑記帳」(大阪日日新聞)「あての履歴書」(大阪スポーツ)