2月号
田辺眞人のまっこと!ラジオ出張版 「神戸っ子出張版」2
ゲスト 朝比奈千足さん (神戸フィルハーモニック音楽監督)
パーソナリティ
田辺眞人さん(園田学園女子大名誉教授)
天宮 遥さん(ピアニスト)
ラジオ関西・日曜朝の番組「田辺眞人のまっこと!ラジオ」の中の「まっこと! ラジオ人物事典」は、各界で活躍されているゲストを迎えたコーナーです。出張版では、その中でも特におもろいお話を抜粋してご紹介。
天宮 神戸フィルハーモニックは毎年1月にニューイヤーコンサートを行われ、これを聴かなければ年が明けた気がしないという方もいらっしゃいます。
田辺 音楽の年中行事とはそういうものですね。
天宮 今年のテーマは「絆」。
朝比奈 昨年は東日本大震災が起き、我々も17年前に震災を経験しておりますから人ごとではなく、神戸フィルでも何回かチャリティ演奏会をして少し寄付させていただいたりしたのですが、団員の中には有志が集まって東北まで行き、仮設住宅で演奏会をしたりした者もいました。そういう中でテーマを「絆」とし、今年ロンドンオリンピックが開催されるイギリスのエルガー作曲「威風堂々(第4番)」や、家族みんなが音楽家であるシュトラウス一家の名曲など、祖国や家族の絆をテーマにした楽曲を選びました。
田辺 「威風堂々」の4番とは珍しい選曲ですね。
天宮 朝比奈先生はどんな青春時代を過ごされたのでしょう。
朝比奈 両親が音楽家でしたから小さいうちからピアノを習いましたし、生活の中に自然にクラシック音楽がありました。僕は運動が好きで、野球をしたり、中学では陸上部に籍を置きながらブラスバンドでクラリネットを吹いたりしていました。大学は法律を学ぶために入ったのですが学問ではなく「楽」問の方へ行ってしまって(笑)。
田辺 法律の世界ではなく音楽へ進もうと決意されたのは?
朝比奈 東京の大手商社に就職が決まり、さあここへ通うのだと丸の内のビルを見上げたとき、暗澹たる気持ちになったんです。そのとたんに音楽をやりたくなった。それで親父に相談した…というか。鰻屋に呼ばれたんです(笑)どうした音楽がやりたいのか、と。それならドイツへ留学し、正式に勉強してこいということになったんです。
田辺 お父さん、嬉しかったでしょうね。
朝比奈 神戸フィルでは今後、海外での演奏をしたいですね。外からの刺激はオーケストラを大いに成長させますから。
(1月8日放送分より抜粋)
「田辺眞人のまっこと!ラジオ」
ラジオ関西 毎週日曜日 朝10時~12時放送中