2012年
1月号
会席コース(この日は、てっちり小鍋、カキの松前焼き、明石鯛のちり握り、名物かきもち揚げ、アナゴ炭火焼き、お造り、蒸し物など)

神戸っ子グルメ
食材のちからを引き出す 信頼の技 寿司・割烹 寿し智(とも)

カテゴリ:和食, 神戸

賑やかな北野坂を一本西へ入り、小路の小さな灯りにひかれてのれんをくぐると、大将と女将があたたかく迎えてくれる。
15歳で京都の老舗料亭「伊勢長」に修業の道に入ってから料理ひとすじの大将・古南智章さんが、みずから毎朝市場に出かけて買いつける瀬戸内の魚介のほか、山陰のカニ、氷見の寒ブリ、日生のカキ、高砂のアナゴなど、その時期の旬の食材を、各産地から取り寄せている。何よりも「素材のちからを大切にして、素材が持っている美味さを引き出すのが料理人の腕」という信念を持つ大将は、食材の美味さをいちばんよく知っている。カウンター席の目の前で大将のあざやかな手さばきが逐一見え、思わず見惚れてしまう。
おすすめはその日ごとに変わるので、お客さんのほとんどが「大将におまかせ」をご注文。常連の通好みから絶大な信頼を寄せられる大将は、責任を感じますと言いながら、何とも気さくなお人柄でお喋りしてくれるのもうれしい。旬の食材をぜいたくに召し上がるなら、会席コース(6000円~ご予算に合わせて)を。握り、巻き、日替わりの一品料理も多数。この時期は寒鯖の松前寿司が名物だ。また、京都の老舗あられ店で特別に焼いてもらうあられをまぶした「かきもち揚げ」は、天ぷらでもフライでもない香ばしい味わいのこれまた名物料理。
女将は日本酒のきき酒師、ワインのソムリエの資格も取得しているので、お料理に合うお酒はぜひ女将にたずねてほしい。日本酒を随時6~7種類しか置かないのは、詮を開けたら香りや味が落ちないうちに早めに飲んでいただきたいからなのだそう。「やはりお酒も鮮度が命です」と女将。
カウンター8席、掘りごたつ式のお座敷席が2組、10名以上の宴会なら貸し切ってしまうという。特別な人への接待や、宴席で使われる常連さんが多い。お昼の御膳(3000円)も人気。

会席コース(この日は、てっちり小鍋、カキの松前焼き、明石鯛のちり握り、名物かきもち揚げ、アナゴ炭火焼き、お造り、蒸し物など)

キロもののフグ、よく太ったカワハギ

「すべてはお客さんの喜ぶ顔が見たいから」と、大将

■寿司・割烹 寿し智

TEL.078-321-5568
神戸市中央区中山手通1-8-20
三宮SKビル1階
昼11:30~14:00 夜16:00~
[休]日曜日[P]無

月刊 神戸っ子は当サイト内またはAmazonでお求めいただけます。

  • 電気で駆けぬける、クーペ・スタイルのSUW|Kobe BMW
  • フランク・ロイド・ライトの建築思想を現代の住まいに|ORGANIC HOUSE
〈2012年1月号〉
フロントアート
2012年巻頭特集「豊かでいきいきと」— 扉
2012年新春知事対談 兵庫のおもてなし力
新春 市長対談 神戸の魅力を神戸マラソンから発信!
桂 吉弥の今も青春 【其の二十一】
特集 ー扉 未来をデザイン〜大きな可能性を信じて〜
新春対談 未来をデザイン ~大きな可能性を信じて~
インタビュー “老舗のわざ” ハンドメイド注文紳士服「柴田音吉洋服店」 「神戸洋…
復興への願いを込めて。大手前から東北へ届け! 阪神・淡路大震災での復興体験をミュ…
WHAT IS IT? Vol.6 (最終回)「歴史の中のコンピューター」
連載 憧憬の地、芦屋
新連載 くらしの丘名谷
南京町のお正月 2012南京町 春節祭 1月23日(月)~29日(日)
第1回 KOBE豚饅娘コンテスト
神戸 旧居留地ものがたり Vol.5
謹んで新年のごあいさつを申し上げます/風さやか、希望わきたつ一年に!
田辺眞人のまっこと!ラジオ出張版 「神戸っ子出張版」1
里親ケースワーカーの 〝ちょっといい お話〟
ママであり、事業家であり輝く神戸女性 ママプロ vo.1
草葉達也の神戸物語
神戸鉄人伝(こうべくろがねびとでん) 芸術家女星編 第25回
KOBEアスリートドリーム! 子どもたちの未来へのメッセージ25
浮世絵にみる 神戸ゆかりの「平清盛」 第1回
[海船港(ウミ フネ ミナト)] 〝ぱしふぃっくびいなす〟で訪ねた 国境の島・対…
触媒のうた 11
耳よりKOBE SAME DAY SAME SONG 上を向いて歩こうプロジェク…
耳よりKOBE 青春時代の友と歌うよろこび 旧三商大OB男声合唱団 交歓演奏会
神戸っ子グルメ食材のちからを引き出す 信頼の技 寿司・割烹 寿し智(とも)
神戸凮月堂「ロドニー賞」 被災地NGO恊働センター代表・村井雅清さんに