4月号
私の神戸創生論|檜山 和司 さん(ホテル ラ・スイート神戸 ハーバーランド 総支配人)
今一度、神戸の特性を見直す時
私は神戸生まれの神戸育ち。神戸大好き人間です。街の魅力は海と山が歩いても程良い距離にあり、移動するにも交通の便もよく、空気の綺麗な恵まれた自然環境のなか、ゆったりとした優雅な時間が流れています。また、神戸の周辺地域はグルメ垂涎の食材の宝庫でもあり、国際色豊かな食文化が根付いています。美味しいパンやスイーツの店も多く、食いしん坊の私達家族にとってはこれ以上の住環境の地域は考えられません。また、お洒落なファッション都市であり、北野異人館、南京町、布引の滝、六甲山、有馬温泉、数多くの美術館や博物館、そして、最先端医療施設や国内有数の研究施設等々、魅力満載の街だと思います。
しかし、その魅力も意外と多くの方々に伝わっていない気がします。神戸は知名度が高いとの思いがあるのかも分かりません。時代の流れと共に以前の認知度は薄れ、常に魅力を発信し続ける必要性を感じます。今年のG7神戸保健大臣会合や2019年のラグビーワールドカップ開催等で、外国の方々に魅力を知っていただくことも重要だと思います。
神戸の街は明治の開港以来、様々な異国文化を迎え入れ融合し発展させてきた素晴らしい風土があり、今一度その特性を見直す時かもしれません。市街地も建築様式を規制し、異国情緒漂う神戸らしい街並みに統一する必要があります。そして、欧州のように街のデザインや名所旧跡をゆっくりと巡れるエコな路面電車の導入や自転車のツーリングロードの確保、人々が集うための公園の完全芝生化。また、最先端医療で海外の富裕層を誘致する為にもプライベートジェットの誘致促進や南仏のように大型クルーザーも係留できるハーバーの整備。実現は難しいとは思いますが、モナコ公国をモデルにしたカジノ誘致など、海外の魅力ある街の優れたところを積極的に取り入れた新たな神戸の街の創生を願っています。