2012年
7月号
7月号
古民家に集う アーティストたちの息吹き
カフェ&スペース あさの水車 Anteil(アンタイル)
「Anteil」は、ドイツ語で「わかちあう」こと。「ひとつのスペースにいろいろなジャンルの人間がボーダレスに交流できる場所」を創ることを計画していた松宮隆史さんが出会ったのは、築80年の古民家。平野商店街、湊山温泉街近くの川沿いにあり、東の高台には祇園神社が見える。この家のオーナーには、尊敬していた祖母が住んでいたこの家を守っていきたいという思いがあり、また松宮さんには「人々が集まる場所を創造したい」という思いがあった。守りたい思いと実現したい思いが一緒になり、この独特のスペースが誕生。かつてはお米屋さんであり、脱穀のための水車が回っていたこの家にちなんで「あさの水車」とつけられた。
一階・二階の部屋、ベランダ、それぞれにテーブル、イスが置かれ、カフェメニューがありながら、それらはまったく「フリーのスペース」と言ってもよい。ある日はそこはライブハウスになり、ランチスペースになり、ギャラリーになり、パーティーサロンに、文化教室に、さまざまなスペースになるからだ。あとは使うわたしたち次第。
純和風の建築の中に、モダンな家具や、アーティストによる調度品、装飾品がさりげなく並ぶ。ユニークな友人の家に招かれたような、なんともいえない落ち着いた雰囲気は、オーナーの松宮さん、山地智子さんとアート作品、そしてこの地に流れるゆったりした時間のおかげかもしれない。
Café&Space あさの水車Anteil
神戸市兵庫区上三条町11-6
080-1484-3859
神戸市市バス7系統「平野」下車徒歩約5分
※有馬街道を北上、途中の小さな階段を下りる
OPEN 11:00~20:00
http://anteil-kobe.com