10月号
「ファミリア神戸本店」オープン 「モノ・コト・マナビ」体感型店舗が誕生!|神戸をもっと面白く!
9月8日、旧居留地に新たな神戸のランドマークが誕生した。
ベビー・子ども服で高いブランド力を確立してきたファミリアの神戸本店。近年各地で展開してきた体感型店舗と、独自のメソッドを通じて子どもの可能性を引き出す保育・教育の場に、食や医療という新たなサービスも加えてスタートを切った。
旧居留地の一角、白いゲートをくぐり店内に入ると正面の大階段が広々とした空間を作り出している。あかちゃんが成長期に見せるかわいい仕草のファミちゃんがあちらこちらでお出迎え。自然な導線が2階へとつながっている。ゆったりしたフロアでは、ものを売るだけではなく、ファミリアのものづくりを見て知って体験する「アトリエ」をはじめ、あかちゃんや子どもたちと一緒に安心して食事を楽しめるレストラン「color of time」、オリジナルカリキュラムを用意する「LABO」など、「モノ・コト・マナビ」を通して、感動を提供している。託児ルーム「kids cubby」を利用して、ママはアロマトリートメントサロン「PEONY」で、パパも一緒に1階カフェ「WHITE BEAR CAFE」のコーヒー片手に「library」で…思い思いに過ごすリラックスタイム。初めての試み「ファミリアメディカル神戸クリニック」では小児科と皮膚科を併設し、子どもとご家族の安心を医療でサポート。産前産後のママとあかちゃん、ご家族みんなのための体感型店舗から、さらに進化したワンストップサービスを展開している。
すべての子どもが持っている“可能性”という“未来”をクリエイトする
岡崎 忠彦 さん
株式会社ファミリア 代表取締役社長
市場は今、ネット販売などによるデジタル化によって大きく変化しています。弊社でも2016年10月に実店舗とオンラインショップを連動させたオムニサービスをスタートさせました。好評をいただいていますが、こういった時代だからこそそれ以上にアナログも大切にしていかなくてはいけない、つまり体感して買っていただくサービスを提供しなくてはいけないと考えています。
店舗に商品を置いていたら売れるわけではありません。どうやってお店に来ていだき最良の品質・素材を追求するファミリアのものづくりに共感いただき買っていただくか、さらにデジタルへとつなげ、相対バランスをどう取っていくかを考え続けてきました。
あかちゃんとママの「first 1000days」に寄り添いたい
妊娠してから出産までの270日とあかちゃんが生まれて2歳のお誕生日を迎えるまでの730日を合わせた期間「first1000days」に、何を体感するかがすごく大事だと私たちは考えています。ファミリアは世界中のどこの会社よりも質の高いサービスとコンテンツをもって、この1000daysに寄り添いたい。そこで、「本物」をキーワードに2016年6月、体感型ショップ代官山店をオープンしました。17年6月には「モノ」「コト」だけでなく「マナビ」を通して子どもの可能性をクリエイトする横浜元町店、さらに18年4月には名古屋ラシック店をオープンしました。
同じ思いを持つ人たちのプラットホームづくり
そして9月8日、「ファミリア神戸本店」オープンに至りました。ショップコンセプトは「COLORFUL 子どもの個性を豊かにはぐくむ。」。「衣食住+医+マナビ」というさまざまなコンテンツを使い、何色にも染まっていない子どもたちの無限の可能性と向き合おうというものです。周りにいる人たちのたくさんの情熱を受け、一人一人がいろいろなアプローチをしながらこの店が出来上がりました。
中でも一緒にこの店を造った彫刻家・名和晃平さん+SANDWICHのデザインが、界隈の空気感まで変えてくれました。お子様連れに限らず多くの方に時間を過ごしていただけたらいいな、将来的にはイベントも開催できたらいいな…そうすれば神戸の街の活性化にも役立てるのではないかと考えています。
「子どもの可能性を広げていくために何かに挑戦したい」という同じ思いを持つ人たちのプラットホームづくりを「ファミリア神戸本店」で始めようとしています。
創業時から変わらぬベンチャー企業であり続けたい
1950年、ファミリアは4人の女性たちが欧米の育児法を取り入れ、本当に良いものだけを作ろうと創業しました。今の用語で言えば「ベンチャー企業」でしょうね。そこから半世紀以上にわたる老舗のイメージがブランド力につながり、ありがたいことではあった反面、新しいことが出来づらいという面もあったのは確かです。私は常に「こんな時、あの4人の女性たちならどうするだろう?」と模索し、今の時代に合った子育てサービスを提供することで、当時と変わらぬ「ベンチャー企業」であり続けることができると確信しました。
「ファミリア神戸本店」が情報発信する一つのメディアになり、さらにブランド力を付け海外へも伝わっていき、神戸のランドマークとして文化の発信拠点になる。オープンはゴールではなく、ファミリアの次のステージへ向けてのスタートです。
■ファミリア神戸本店
TEL.078-321-2468
神戸市中央区西町33-2
https://www.familiar.co.jp/kobe/
岡崎 忠彦(おかざき ただひこ)
1969年生まれ。甲南大学経済学部卒業。
California College of Arts and Crafts., Industrial Design 科卒業 BFA。Tamotsu Yagi designでグラフィックデザイナーとして働く。2003年に㈱ファミリア入社、取締役執行役員などを経て2011年から現職