12月号
田辺眞人のまっこと!ラジオ出張版 「神戸っ子出張版」24
ゲスト 鈴木 一郎さん (クラシックギタリスト)
パーソナリティ 田辺 眞人さん(園田学園女子大名誉教授)
アシスタント 久保 直子さん
ラジオ関西・日曜朝の番組「田辺眞人のまっこと!ラジオ」の中の「まっこと! ラジオ人物事典」は、各界で活躍されているゲストを迎えたコーナーです。出張版では、その中でも特に面白いお話を抜粋してご紹介。
田辺 スズキイチローさんといえば有名な野球選手がいますが、兵庫高校の僕の一年後に卒業生で、もう一人、鈴木一郎さんがいるんです。若い頃からこの鈴木一郎さんにお会いしたいと思っていました。
鈴木 私も高校時代は野球部でした(笑)。高校時代は、野球しながらギターも習っており、忙しかったです。
田辺 ギターはおいくつから?
鈴木 5つか6つのときに、トリオ・ロスパンチョスの「ベサメ・ムーチョ」を聴きまして、ギターをねだったところ母がクリスマスプレゼントに買ってくれました。その日のうちに調弦ができてしまったと母に聞きました。
田辺 5歳でラテンに関心が向くのは運命的ですね! 我々の時代はギターといえばフォークソングなどが主流でしたが、鈴木さんはずっとラテンを?
鈴木 中学のとき、父が、のちに私の師となるアンドレス・セゴビアのレコードを買ってきてくれまして、それが腰を抜かすほどすばらしい音楽だった。そこでクラシックギターの分野に突き進んだのです。「アルハンブラの思い出」や、映画音楽の「禁じられた遊び」、それらにも魅了されました。高校卒業後、国際ギターコンクールで賞をいただきまして、18歳でスペインに渡り、アンドレス・セゴビアについてマドリードで5年ほど勉強しました。しかし5年勉強したところで、周囲には山のようにギターの上手い人がいます。そこで私は、音楽の都・パリに行って27年間暮らしました。音楽以外にも料理、絵画などを学びました。
久保 お料理も!?
田辺 確かに「アルハンブラの思い出」なんて、料理と絵画と建築の匂いがしなければ、演奏にならないでしょうね…その間、世界中で演奏を?
鈴木 キューバにはよく行きましたね。また、中国では1972年に、西洋音楽の演奏家として初めて北京で演奏して話題になりました。
田辺 様々な交響楽団との共演もされていますが、日本での活動は?
鈴木 女優の竹下景子さんの詩の朗読と、ギター演奏をコラボレーションした公演を、来年5月に神戸でも開催します。夢がありすぎて大変なのですが、バルセロナで大成功させた音楽祭「バルセロナギターフェスティバル」を、神戸でも実現させたいですね。
〈9月7日放送分より抜粋〉
「田辺眞人のまっこと!ラジオ」
ラジオ関西 毎週日曜日 朝10時~12時放送中