2011年
11月号
11月号
登場!有馬を支える花板さん 五
銀水荘 兆楽
調理部長
大岡 寛 さん
「できたて」は最高の御馳走
発想の源は食材にあり。四季折々の素材の滋味に、出汁の旨味をまとわせる味付けには、日本料理の真髄が息づいている。斬新な創作料理を一品据えつつ、調味料に頼らない自然な料理をバランス良く織り込んだ献立は、まさに旬のアンソロジーだ。
ホテルで研鑽を積み、若くして厨房を任された大岡料理長。前任者が名の通った料理人ゆえ、最初は戸惑ったという。しかし「自分の色を出す」と心に決め、できたてを提供する一品出しの伝統を受け継ぐ。さらに離れの別邸「紫貴」には「焼きたて、揚げたての料理を」と、部屋の近くに専用キッチンを設ける徹底ぶりだ。
客は正直。彼の味を求めて多くのリピーターが兆楽を訪ね、今夜も美味に舌鼓を打つ。