2012年
1月号
1月号
神戸凮月堂「ロドニー賞」 被災地NGO恊働センター代表・村井雅清さんに
神戸凮月堂が主宰する「ロドニー賞」は、神戸っ子を驚かせ、元気づけた人に贈られる。
2011年の第21回受賞者は、被災地NGO恊働センター代表の村井雅清さんに決定。「阪神・淡路大震災を機に設立された被災地NGO恊働センターは、国内外の被災地への救援活動のほか、タオルのぬいぐるみ「まけないぞう」による被災者の生きがい・仕事作りの支援等も行なっている。11月30日には、授賞式と記念講演会、また賞の創設のきっかけとなった、神戸凮月堂の創作和菓子『源氏の由可里』がふるまわれた。
東日本大震災が発生した際、「初心者のボランティアがむやみに行っても迷惑である」といった情報が流れたが、それは間違いである、と村井さんは講演会で指摘した。実際、大学生など若い人が「何もできないけど何かできるかもしれない」と、積極的に被災地に行ったり、ボランティアバスを運行するなどした。被災地での活動として、散乱したサンマを撤去するお手伝いや、被災者の方の話に耳を傾けるといった誰にでもできるボランティアを紹介。つらい思いを聞いてもらえるだけでも心がほっとしたという被災者の声も紹介され、「被災者は十人十色、それぞれに生きていこうとしている。彼ら一人一人に寄り添い、声を聞けるのは、やはり十人十色の個人のボランティアしかいない。被災者みずからが語る、作る、決める、そのことから復興への道に踏み出すことができる」と村井さん。