2016年
10月号
10月号
“特別なもの”との出会い ベール・ド・フージェールの家具 3
佐藤よし子がご紹介する今月の逸品 ③
北野の街並み映える美しいショーウインドウの中に飾られているアンティーク家具、何度足を運んでも飽きません。
この度は、英国やヨーロッパの貴族達が旅行に出かけては、記念にと集めていた小物達を飾る為のコーナーキャビネットのお話です。
貴族の館には女性達だけが集う小さなサロンがドローイングルームとは別にありました。そのサロンに小さなウォールナットのコーナーキャビネットが好んで配置されていました。このコーナーキャビネットは、1860年~1880年に作られた物で、ネオロココスタイル、金属が飾りで使われる事が多いのですが、これは手彫りの彫刻がほどこされ金彩もみられます。家具の扉の下にヴェルニマルタンという18世紀の技法でブーシェの絵画のような絵が施されています。当時貴重な鏡も内に張られ、中に飾られた物を引き立てました。
神戸北野高級アンティーク家具専門店
ベール・ド・フージェール異人館通店
神戸市中央区山本通2-8-12
TEL. 078-261-9193
http://www.verre-de-fougere.com/
WAREHOUSE
神戸市中央区山本通4-26-14
佐藤 よし子(さとう よしこ)
1988年、日本初の英国式フィニッシングスクール『ザ・クイーンズ・フィニッシングスクール』を神戸にて開校。ハウスキーピングやテーブルセッティング、マナーについて指導。『ダウントンアビー』の世界などをレクチャー。NHKテレビ『美の壺』、『グレーテルのかまど』、雑誌『家庭画報』、『婦人画報』など各種メディアにて活躍中