2016年
4月号
4月号
連載コラム「第二のプレイボール」|Vol.14 「元虎戦士が営むオールマイティーな居酒屋 加藤隆行さん」
文・写真/岡力<コラムニスト>
引退後にさまざまな世界で活躍している元プロ野球選手が経営する、阪神間の店舗・施設等をご紹介します。
神戸屈指の閑静な住宅街で知られる住吉で居酒屋を営む元虎戦士がいる。加藤隆行さんは、長崎県出身。小学2年の時にソフトボールと出会い、中学校で軟式野球を始める。卒業後は、父親の職業であった造船に興味を持ち地元の県立長崎工業高校に進学。高校時代は、2年でエースになる一方、ロボットコンテストにも出場し野球と勉学の両立に励んだ。県大会では2回戦で敗退したものの高校生離れした体格、球の速さが評価されプロのスカウトから注目を集める。
そして迎えた2001年のドラフト会議で阪神タイガースが5位で指名。「事前に複数の球団から声をかけられ半信半疑だったが運よくプロになれた」と当時を振り返る。入団後は、プロの壁にぶち当たりチャンスを活かすことができず2004年に自由契約となり引退した。
その後は、チームの先輩だった上坂太一郎氏プロデュースの飲食店で店長を務めた。
現在は、経営を譲り受け店名もコンセプトもがらりと変えた「か虎屋」としてリニューアルオープンしている。虎一色の店内、豊富なメニューとお酒が楽しめるとあってファンや選手も足を運ぶ。試合の結果にかかわらず観戦後の一杯にうってつけのお店である。