11月号
11月11日(金) 第11回KOBE 豚饅サミット®2022
「新たな1歩を踏み出す、 記念すべき11回目開催」
2011年11月11日、神戸の豚饅を通して日本を元気に!という願いをこめてスタートした「KOBE豚饅サミット®」。2022年はさらに11の数字が重なる、記念すべき11回目となる。発起店「老祥記」「四興樓」「三宮一貫樓」の頼もしき後継ぎ3名に人気も知名度も定着した同イベントがもたらしてきた価値、そして続けていく意味やこれからについて伺った。
memories of summit
あんな豚饅、こんなゲスト。様々な思い出が満載!
…11回目開催を前に、まずは各々の思い出を伺えますか。
安藤 神戸を活気づけたいと考えた提案を、老祥記の曹英生社長、四興樓の葉長青社長が快諾してくださったからこそ実現した「KOBE豚饅サミット®」。様々な方の熱き心意気があって11回目を迎えることができました。ついこの間、始めたように思うのに、1回目の写真を見直すと皆若く、歳をとったなぁとしみじみ感じますね。
葉 私は30年勤めていた会社を辞め、3年前から兄(葉長青さん)と事業を切り盛りするようになりました。とはいえ会社員時代からサミットのオリジナル豚饅づくりには常に駆り出されていて、「発起人として下手なもんは出せん!」と、店の皆とレシピの考案に頭を悩ませてきた、苦しくも楽しい思い出があります。
曹 子供の頃から春節祭をはじめ様々な南京町の催し物を経験してきたものの、自分たちが主体となるイベントは初めてだったので新鮮でしたね。ただ同じテーマのイベントを5年、7年、10年続けるとなると大変です。利益目的ではなく、日本の元気を神戸から!という想いが皆の根底にあったからこそ続けられたし、そこに共感が生まれたのだと思いますね。
…東日本大震災や熊本地震の被災者の方々、コロナ禍で大変な医療従事者の方々に、事業で得た収益を寄付されています。
安藤 被災者の方々への支援は被災地に赴いて豚饅を炊き出ししたことで、心ある関わりができたように思います。仙台の「桂雀花」さんや熊本の「山水亭」さん、地元の人気店と知り合うことができ、またサミットにも参加いただけるようになりました。
曹 神戸にとどまらず、全国各地に豚饅の魅力を広めることで地域とのつながりができたことは大きな財産です。豚饅発祥100年を迎えた2015年はダチョウ倶楽部さんに豚饅大使として活躍いただきました。また豚饅娘と一緒に神戸を飛び出し、東京や大分でPRを行いました。
葉 何と言ってもサミットといえば、オリジナル豚饅。昨年の三宮一貫樓の蟹爪が飛び出た豚饅には度肝を抜かれました!
曹 僕の中のインパクト一位は四興樓の海苔の豚饅かなぁ。
葉 僕達中国人は海苔が大好きですから(笑)。自店の豚饅では梅豚饅が気に入っています。
安藤 梅は塩梅が難しいですね。当店でも候補に挙がっていましたが、泣く泣く諦めました(笑)。
memories of summit
地域やビジネスの創生。新たな1歩を歩んでいく
…今後、挑戦してみたいことはありますか。
葉 今流行りのキッチンカーを組み合わせるなど、異業種もミックスして内容をさらに充実していければと思います。自分の店としては、カラスミなど皆が驚くような豪華食材にも挑戦してみたいですね。恐ろしくて原価計算できないですが(笑)。
曹 ぜひ挑戦してほしい(笑)。
安藤 回数を重ねるほど素材選びは苦労しますよね。一度使ったものや他店が扱ったものを省いていくと選択幅が狭まり、遊びの要素を出しにくくなる。そこで今後はメニューや参加店舗数という横の拡大ではなく、縦の深化に挑戦したいと考えています。例えば、発起店が毎回負担しているサミット運営資金を活用し、寂れかけた商店街や商業ビルを活性化するなど。豚饅づくりのノウハウをやる気のある人にレクチャーして、働き方も多様化していますから、話題となる豚饅を週の数日だけ販売するやり方でもいい。小規模で完結するビジネスのロールモデルができれば、そこから縦横に拡大していくことも可能です。
曹 神戸が誇る豚饅でつなぐ縁は大切に守っていきたいですね。「KOBE豚饅サミット®」は豚饅の日の11月11日に開催していますが、KOBEの文字をとった「豚饅サミット®」として通年、全国各地のどこかで開催できれば楽しい。地元の人と協力して豚饅を切り口とした地域創生や地場産業の活性化など、新しいことにも挑戦していきたいです。
葉 まずは11回目を成功させ、想いを未来へとつなげていきたいですね。発起店舗の代表も、ちょっと若返って(笑)、パワーアップしています。3年ぶりの行動制限のないイベントの開催を、多くの人に楽しんでほしいです。
詳細は
KOBE豚饅サミット®
公式サイト みんなの豚饅 ぱおつーしん
https://kobebutaman-summit.com/