2012年
7月号
7月号
[海船港(ウミ フネ ミナト)]ライン河クルーズ⑦ モーゼル河を航く
文・写真 上川庄二郎
【複雑に蛇行するモーゼル河】
モーゼル河は、コブレンツから分岐してルクセンブルクに通じている。ライン河とはまったく趣を異にして河幅も狭く蛇行が激しく閘門の数も小刻みに造られている。ライン河の悠々とした趣に対し、モーゼル河は、日本の川下りと比べれば規模こそ違うが、何となく木曽川の日本ラインを連想させるところがある。
モーゼルの名の通り、ワイン畑が両岸の斜面一杯に広がる。その中に城郭や美しいまち並みが点在してそれなりに目を楽しませてくれる。
【コブレンツからトリアまで】
モーゼル河を遡ること150㎞のクルーズ。この間の幾つかのポイントを写真を中心に紹介することにしよう。
ヴィンニゲン・マリーナー①│こんな河岸にまで立派なマリーナが整備されている。
チューランド城②│ブドウ畑の拡がる高台の上に二つの巨大なタワーを持つ中世を代表するローマ教会の見本のような城。
モーゼル河畔の学校の運動会?③│のどかな風景
ハツェンポート付近を往くドイツ国鉄の特急列車④│瀬戸内沿岸を走る呉線の風景を連想させる
河畔に賑わうオートキャンプ場⑤│こんな光景が随所に見受けられる。
ベルンカステルの木組みの家⑥│世界歴史遺産にもなっている木組みの家。日本で言えばさしずめ伝統的建造物といったところ。
ピースポートの集落を俯瞰⑦│蛇行するモーゼル河を見下ろす。
カール・マルクスの生家⑧│トリアにはマルクスの生家が保存されている。
コッヘム城については、次号で。
かみかわ しょうじろう
1935年生まれ。
神戸大学卒。神戸市に入り、消防局長を最後に定年退職。その後、関西学院大学、大阪産業大学非常勤講師を経て、現在、フリーライター。