3月号
From 神戸・北野 日本洋菓子文化の系譜を未来へ継ぐ、 新ブランド「ザ・ガトーブラザーズ」誕生!
人気スイーツブランド「LE CHOCOLAT DE H」「アンテノール」「パティシエ エス コヤマ」のパティシエらが、新ブランド「ザ・ガトーブラザーズ」を結成。第1弾商品を神戸北野ノスタの『NOSTA SWEETS』で1月から発売中だ。「ともに洋菓子文化の未来を紡ぐ、“兄弟”のような関係でありたい」、お菓子の“ブラザース”には、どんな想いが込められているのか?





洋菓子と関わり深い北野から想いを込めて
「LE CHOCOLAT DE H」の辻口博啓氏、1978年に神戸北野で誕生した「アンテノール」創業者・故 比屋根毅氏の精神を受け継ぐ㈱エーデルワイス、「エスコヤマ」の小山進氏。人気スイーツブランド三者による新ブランド「ザ・ガトーブラザーズ」を立ち上げたのは、㈱神戸北野スイーツ&カフェ。ジーライオングループと㈱アクアイグニスによる事業者で、旧北野小学校跡地をリノベーションした食の複合施設「神戸北野ノスタ」を運営。第一弾商品も「神戸北野ノスタ」内の『NOSTA SWEETS』で販売する。
「神戸北野ノスタ」がある ”北野“は、神戸港開港以降、多くの外国人が居住し、日本における西洋文化の受容地であり、洋菓子文化の形成においても重要な役割を果たしてきた。また辻口博啓氏は「神戸北野ノスタ」内にショップを構え、菓子表現を「現在」発信中。さらに1978年、神戸北野に誕生したアンテノールという「原点」、小山進氏が「スイス菓子ハイジ」の故 前田昌宏氏のもとで19歳から修行し、菓子職人としての礎を築いた「過去」、 ”北野“は三者それぞれの歩みが重なっている地でもある。今回の新ブランド設立は、そんな三人が北野の地に集い、歴史的背景を踏まえつつ、神戸スイーツの伝統や想いを次代へ継承する目的を掲げている。
「ザ・ガトーブラザーズ」というブランド名には、対等さや親密さだけでなく、同じ志と価値観を共有しながらも、異なる道を歩んできた者同士が、敬意をもって並び立つ関係性でありたい。そして互いを敬い、支え合い、次の世代へ文化を手渡していく ”兄弟“ のような関係でありたいという想いが込められている。日本の洋菓子界において「父」と慕われたアンテノール創業者・故 比屋根毅氏は、辻口氏、小山氏の歩みに大きな影響を与えた支柱とも言うべき存在。小山氏は、比屋根氏の”弟分“とも言える前田昌宏社長(スイス菓子ハイジ・故人)の弟子であり、辻口氏もまた若い頃からこの系譜の中で可愛がられ、切磋琢磨してきた。比屋根氏の系譜に連なる形で、辻口氏と小山氏が同じブランドの名のもとに菓子づくりを行うことは、深い敬意を伴う出来事であるとともに、スイーツ界の歴史における画期的な出来事とも言えるだろう。
単なるコラボレーションや商品企画の枠を超え、ひとつの系譜を受け継ぐ者たちが、その精神に報いるかたちで未来へ向けた表現を試みていく。ブランドの誕生ストーリーを知れば、商品に対する愛情や共感が生まれ、味わいも深まりそうだ。

「ザ・ガトーブラザーズ」ロゴ。
左から辻口博啓氏・比屋根毅氏・小山進氏をイメージしたイラスト
◆辻口博啓氏(LE CHOCOLAT DE H)
世界的なショコラティエで、ショコラ専門店「LE CHOCOLAT DE H」オーナーの辻口博啓氏は、「私の20代の頃、神戸はパティシエの発祥の地、あるいは聖地のような存在でした。異国文化の流入によって日本の食文化が更新されてきた、その象徴のひとつがこの街だと思っています」とコメント。サブレ、フィナンシェ、キャラメルといった、日本に洋菓子文化が根付いていった時代を象徴する要素をモチーフに、神戸という街そのものが担ってきた文化的役割を新ブランドのお菓子で表現。

辻口博啓氏と世界的品評会受賞の様子
◆アンテノール
㈱エーデルワイスは、故・比屋根毅氏が創業し、日本の洋菓子文化の礎を築いてきた企業。アンテノールは、その理念と技術の系譜を受け継ぐブランドとして1978年、神戸北野の地に誕生した。比屋根氏が北野を選んだ理由は、この街が「西洋文化と日本文化が交わり、新しい価値を生む場所」だと確信していたから。今回の新ブランドでは比屋根氏の「日本一の洋菓子をつくりたい」 という想いのもと、当時の思想と職人技術を現代に蘇らせるアプローチで焼き菓子を開発。

当時のアンテノール1号店と比屋根毅氏
◆小山進氏(エスコヤマ)
小山氏が19歳から修行を積んだ神戸北野坂の「スイス菓子ハイジ」。同店の故・前田昌宏社長の「美味しさや楽しさを生み出すism」 が今のエスコヤマの礎となっているそう。今回の菓子はすべて「天国の前田社長に“できました”と報告するような気持ち」で作られたもの。「当時のレシピを、今の技術で再構築する。それは、自分自身の原点へのオマージュでもある。懐かしさと新しさが同居する、“時代を超えて続くお菓子”を、ここからまた生み出していきたい」とコメント。

小山進氏と大ヒット商品「小山ロール」
焼き菓子アソート「NOSTALGIA」を1月23日より発売中。
神戸北野ノスタ 神戸市中央区中山手通3-17-1 9:00〜19:00(店舗による)
第一弾商品の焼き菓子アソート 「NOSTALGIA」は、日本の洋菓子文化が形成・発展してきた時代の思想や技術を、現代の素材と感性によって再構築するというコンセプト。
三人それぞれの「ノスタルジア(原風景・原点・記憶)」を、ひとつの箱の中で体験できる構成になっている。全ての焼き菓子は新作で、アソートとプライムの内容は重複なし。
NOSTALGIA プライム(6個入):2,678円

NOSTALGIA アソート(3個入)
※写真と内容量は異なります。
くるみとふすまのクッキー(小山進氏)
ハイジの前田社長の「俺はくるみとふすまのクッキーが好きや!」という一言を思い出しながら、当時は作れなかった「今の小山氏だから作れるクッキー」を実現した。

ガレットブルトンヌショコラ(比屋根毅氏)
濃厚なココアパウダーとチョコチップが織りなすリッチなチョコレートの香り。松の実のほのかなナッツの風味と食感がアクセントとなり、独特の魅力をプラス。

カボスキャラメル(辻口博啓氏)
ほろ苦さを際立たせたキャラメル生地にチョコチップを散りばめ、甘味と食感に奥行きを。カカオポッド型にはショコラトリーとしてのアイデンティティも込めている。













