2023年
7月号
7月号
連載コラム 「球友再会」 |Vol.7
興奮冷めやらぬ聖地の夜を演出
明石焼・お好み焼・鉄板焼『きっちん』店主・芦尾達也さん
文・写真/岡力<コラムニスト>
あの日あの頃、いつの時代も白球のそばにはドラマがある。
このコーナーでは京阪神の野球にまつわる様々なエピソードをご紹介します。
「ゲームの展開にもよります。勝てば、六甲おろしを歌ったりするので30分くらいしてからファンの方がお店へ来られます」。そう語るのは甲子園球場のお膝元で明石焼・お好み焼・鉄板焼『きっちん』を営む芦尾達也さんだ。神戸市長田区出身、幼少期から野球を始め高校までグラウンドで汗を流した。店舗には、阪神ファンをはじめ球団関係者、球児の父兄が多く来店する。ここ最近は、地元が生んだスーパースター「あいみょん」が行きつけのお店としてメディアで紹介したことからファンの間で聖地化している。「最初は、歌手を目指しているのも知りませんでした。上京前に友人たちと集まり記念写真を撮っていました。日本はもちろん、韓国からもファンの方が来てくれます」。メニューを注文すると目の前で焼き提供するスタイル。創意工夫のコナモン料理や神戸の知人から仕入れるというホルモンは絶品だ。また「幻のソース」と称される希少性の高い『どべ』(ばらソース)も堪能できる。「ようやくコロナも落ち着きお客さんが戻ってきました。今年の阪神は、ええんとちゃいますか。雰囲気が違います。2005年、岡田監督が指揮をとりリーグ優勝した時はビールを無料にしてのどんちゃん騒ぎでした」と振り返る。熱気漂う鉄板を前に今秋は「アレ」に期待していろいろ計画している。
■明石焼・お好み焼・鉄板焼『きっちん』
兵庫県西宮市甲子園 浦風町15-14
【営】17:00~23:00
※土曜日のみ昼営業あり
12:00~14;00