12月号
harmony(はーもにぃ) Vol.46 高校生に座席を 譲られて
この1ヶ月の間、20代ぐらいの女性と女子高校生から電車の中で2回席を譲られました。こういうときは素直に「ありがとう」といって厚意を受けるのですが、それにしてもなぜ、私に譲る気持ちになったのか考えました。白髪が多く薄くなった頭髪のせいか、しんどそうな顔をしていたのか、くたびれた服装なのか、たるんだ生気のない体つきなのか・・・、ウーン、若さはもう無いにしても何か身体全体が醸し出す老いの雰囲気が、高校生から見れば、声をかけさせるような直感を働かせたのかもしれません。自分はまだ元気だと思っていても、他人から見れば、順調に歳相応に老いていきつつあるのだろうな、と自覚させられました。
以前、アメリカでメディア関係の仕事をしている女性が神戸を訪れた時、神戸の街を案内するために、一緒にJRの電車に乗りました。
「この電車には女性専用車両や高齢者、障がい者、妊産婦、子ども連れの親のための優先座席が用意されている」ことを伝えると彼女は「それは滑稽なことね!」といって笑いました。
「なぜわざわざそんな席を用意する必要があるの?」というのが彼女の率直な疑問でした。「そんな車両や優先座席をもうけなくても、気がついた人が席を譲るのが当たり前でしょ。高齢者の指定席をもうければ、“高齢者はその席に座れば良い、指定席以外の人は譲らなくてもいい、”ということになるのではないの?」というのが彼女の意見でした。
20代の若い頃、一人でドイツを旅行していたときに、バスに「障がい者用」の座席が用意されているのを見て「さすがドイツ!」と思ったものですが、いま思えば、そんな指定席が無くても、どの座席でも障害のある人が乗ってくればごく自然にその人たちに席が譲られるような世の中の方がいいようにも思うのですが。
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