8月号
harmony(はーもにぃ) Vol.30 ネパールの少女、ビピシャ(9歳)の幸福とは?
NHKテレビで「ジャパニ~ネパール 出稼ぎ村の子どもたち」という番組を見ました。
ジャパニ、というのは親が日本に出稼ぎに行っているネパールの家庭の子どもたちのことです。ガルコット郡では村人の半数以上、15000人が日本に出稼ぎに行き、老人とこどもたちが残されています。「なぜ日本に行くの?」と訊かれた村人は「お金のため。将来のため。ここでがんばっても貧乏なまま。日本なら稼げる。村では1日600円。日本は1時間1000円だもの」と答えた。ラマイ村で暮らすビピシャは小学校に通う9歳の女の子。生後3ヶ月の時に両親は日本に出稼ぎに行き、祖母に育てられているため、両親の顔も声も知らず。祖母を母親と思っている。
小学校からの帰り道、ビピシャは友達とこんな会話をします。
友達「日本の方が稼げるよ」 ビピシャ「どれだけ稼げれば満足?お金のためなら人殺しもするの?」 友達「ビピシャはお金いらないの?」 ビピシャ「違うの。仕事を選ばなければネパールでも生きていけるってこと。お金のためなら何でもする人がいるわ。うその愛で身体を売って稼いだり、他にもいろいろ。そんな汚いことしていいの?お金のためならどんなことをしてもいいわけない。」 友達「お金は何よりも大きいものだよ。愛の力よりお金の力」 ビピシャ「人生とお金とどっちが大事?」 友達「お金だよ。何でも買えるし、生きていける」 ビピシャ「お金よりあなたを守ってくれる人が必要よ」 友達「お金があったら大事な人も守れるよ」 ビピシャ「貧しくても豊かな心がいい?心が貧乏でもお金持ちがいい?」そしてビピシャは青い空を見上げて「空高く飛んでる鳥よ、答えを教えて。この世界を上から見ている空よ、この答えを教えて」という。
ビピシャはその後両親が働いている池袋のアパートに行くことになり、両親は3人で暮らそうと、東京のネパールの子どもたちが通う学校に連れて行きます。親の思いと違って、ビピシャは頑として東京の学校に行くことを拒否し、貧しいネパールの村に帰っていきます。幸福の価値や人生の意味、何を大切にして生きるのか、を問う9歳のビピシャの一貫したぶれない姿勢に打たれました。
愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、
里親・養親を求める運動です。
募金箱の設置にご協力いただける方は
協会にご連絡ください。
公益社団法人 家庭養護促進協会 神r戸事務所
神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市総合福祉センター2F
TEL.078-341-5046 http://ainote.main.jp/wp/
E-MAIL:ainote@kjd.biglobe.ne.jp
募金箱サイズ:9.7cm(縦)×12cm(横)×18.2cm(高さ)