9月号
KOBECCO 2011<信政 誠><田井中 悠美>
神戸発、刹那的平成フォークシンガー
信政 誠(のぶまさ まこと)
シンガーソングライター
ストリートで歌うことからはじまり、今年5月25日に、テイチクエンタテインメントよりメジャーデビューを果たした、シンガーソングライターの信政誠さん。地元のアーティストが地元から発信していく、「地産地消」アーティストというコンセプトを掲げ、メジャーデビューを果たした今も、神戸から全国に向けて音楽を発信している。
音楽をはじめたのは18歳の頃。大学入学と同時に関西に来て、西宮のストリートから歌いはじめた。大学在学中から自主制作の音源などを出しながら、ミュージシャンとしてやっていくことしか考えられなかったと言う。その頃からこだわって続けて来たのがストリートでの弾き語り。「ストリートで歌って、通りかかった人が止まってくれるか、どれだけ人を集めることができるかを、試したいんです」と信政さんは言う。以前ほど頻繁にはできなくなったものの、今でもストリートでの活動は大切だとのこと。
良い曲を作って、良いライブをして、メジャーという舞台でリリースを続けていくことが大切だと信政さんは語る。「常に前の作品、前のライブよりも良いものを出せるように考えています。地元から発信しているシンガーソングライターとして、神戸の音楽シーンを盛り上げていきたい」。10月19日には2ndミニアルバム「紅樹〜nobumako no uta〜(1,500税込)」の発売も決定。その活動からは、ますます目が離せない。
■1st ミニアルバム
「新樹~nobumako no uta~」発売中!
■12月10日 神戸VARIT ワンマンライブ決定!
その他、インストア、フリーイベントなど多数決定中。
クラシック音楽をもっと身近に
田井中 悠美(たいなか ゆみ)
ソプラノ歌手
神戸、東京を拠点に、気軽なクラシックライブを企画、出演。クラシック音楽愛好家に聴いてもらうのももちろん嬉しいが、クラシックにあまりなじみのなかった人からの「初めて聴いたけれど、楽しかった。クラシックって良いですね」という言葉が、今は何よりも嬉しいという。
母であり声楽家の田井中由幾子氏のもと、子どもの頃から音楽が流れる家庭で育つ。母は「音楽を習いなさい」とは一言も言わなかったが、声楽家の道を選ぶことに迷いはなかったとか。兵庫県立西宮高校音楽科を卒業後、東京藝大音楽学部声楽科、同大の大学院を昨年修了。在学中に神戸新人音楽賞コンクール全部門総合1位を受賞するなど、実力派の若手として注目を集めている。
「自分だからできる音楽」を模索している。クラシックで学んだ歌唱方法や気持ちを大切にしながら、別ジャンルの歌や、他の歌手とのコラボレーションなども積極的に行なっている。藝大時代の友人とは、わかりやすいオペラを広めることを目的に「月島歌劇団」を結成、声楽家のナムユカさんとのユニット「イプシロン」ではポピュラーを楽しく。妹でありシンガーソングライターのタイナカ彩智さんとは、昨年、教会でのクリスマスライブで共演、彼女の存在も刺激になっているとか。
母が主宰する合唱団で子どもたちの指導に当たるときは、いつも「歌うことが楽しくて続けていた」という初心を思い出す。歌うことが好き、だからこのすてきなクラシックを、たくさんの人に広めていきたいと、ライブでは出し惜しみなく、力強い歌声を披露している。
■10月2日(日)「グーテ・ムジークvol.8」
産業振興センター
■10月29日(土)田井中由幾子&悠美ライブ
クラシックライブハウス「ピアジュリアン」