7月号
親も子も “賢く”なろう |Vol.04
親の価値観は通用しない。
私立中学受験でも同じこと
2020年教育改革を受けて高まった受験熱
小学6年生の数は減ってきています。ところが私立中学を受験する子どもは増える傾向にあります。2020年教育改革の一環として、大学入試が変わるという方針発表が話題になり、高い意識を持つ親御さんは、おそらく中学・高校の教育も変わっていくだろうと考え、受験熱が高まってきたようです。そういった親御さんの年齢は30代半ばから40代でしょうか、その年代の人たちが子どもの頃と今では、私立中学・高校の状況も社会全体も大きく変わってきています。
社会全体の学校についての価値観も変わる
変化する社会では学校についての価値観も大きく変わり、「東大に入ったらすごい!」というのが誰にとっても常識だった時代から、一流企業が倒産し、東大を出て就職した人が失業する、偏差値偏重教育を受けてきた子どもが就職して苦労するなどという、昔は考えられなかったことが起きています。前回、親が自分たちの価値観で子どもを閉じ込めてはいけないとお話ししました。中学受験を例にとっても同じことが言えます。親が持つ固定観念や先入観で学校を選び、将来を決めてしまったら、子どもはとてもかわいそうなことになってしまいます。
私立中学はそれぞれに新しい選抜方法を採用している
10年ほど前まで、私立中学受験は小学3、4年生から進学塾に通わせ、偏差値に従って学校を選び、受験していました。難関校は昔も今も存在し、偏差値が達している子どもは、これからもチャレンジするでしょう。それに続くたくさんの私立中学は、従来の国算理社の筆答試験ではない選抜方法を採用しています。思考力検査や適性検査、科目融合型、英語入試など、考える力が要求される新しいタイプの試験です。従来のように偏差値だけで学校選びができる時代ではなくなってきています。
(つづく)