3月号
音楽のあるまち♬17 一曲の中で二つの歌唱法を 自在に操りファンを魅了
ポップオペラシンガー 藤澤 ノリマサ さん
ポップスとオペラ、二つの歌唱法を一曲の中で使い分ける「ポップオペラ」。ポップスからクラシカルな曲まで自在に歌う藤澤ノリマサさんだから創れるオンリーワンの世界観でデビュー以来10年、多くのファンを魅了し続けています。
―子どものころから歌が身近にあったそうですね。
父は音楽の先生、母はカラオケ教室の先生、家の中でこちらからオペラやシャンソン、あちらから演歌や歌謡曲が流れてくる(笑)。町のカラオケ大会で優勝した曲が髙橋真梨子さんの「for you…」、NHKのど自慢北海道大会で優勝したのが細川たかしさんの「冬の宿」でした。
―そのまま演歌や歌謡曲歌手にならなかったのは、なぜ?
高校生の時、カナダへの短期ステイプログラムに参加して出会ったセリーヌ・ディオンの歌が大きなターニングポイントになりました。音楽の先生のピアノ伴奏で歌ったのが「レッツ・トーク・アバウト・ラブ」。「なんて素晴らしい世界があるんだ!」と、初めての異国の地で感動しました。日本に帰ってCDを全部聴き、東京までコンサートを聴きに行き、この経験がなければ演歌歌手になり、「ポップオペラ」という言葉も生まれなかったかもしれませんね。
―でもポップス歌手にもならなかったのは、なぜ?
カナダから帰って本格的に声楽のレッスンを受け、3大テノールを聴くうち、「すごいな」と思うようになりました。歌手になるための上京は家族から反対されていたこともあり、父と同じ武蔵野音楽大学の声楽科に進みました。実はセリーヌ・ディオンの音楽もR&Bやソウルの要素もありながら、ルーツにはヨーロッパのクラシカルな要素もあります。例えば、アンドレア・ボチェッリのようなオペラ歌手ともデュエットをしています。聴きながら、「これを一人でやったらいいんじゃないかな」と思っていました。
―15歳で「ポップオペラ」をイメージしていた?!
自分と音楽の関わりを辿ってみたら、あの時、何となく気づいていたのだろうなと…。ポップスを上手に歌う人はたくさんいるけれど、僕は「オンリーワンになりたい」という思いを持っていましたから、後にプロデューサーの目にとまり、「ポップオペラどう?」と言っていただいたのはラッキーだったと思います。
―そしてオンリーワンで10年目を迎えたのですね。
全国どこへでも聴きに来てくださるファンの方もおられ10年続けてこられたと感謝しています。関西ではデビュー当時からMBSの「ちちんぷいぷい」で、シングルを出すたびに話題にし、コンサートの告知もしていただき、本当にお世話になりました。
―そして昨年は「ポップオペラ名曲アルバム」リリース!
決して簡単にできるものではなくて、数年前、武部聡志さんに声をかけていただいたから実現したアルバムです。選曲は、子どもの頃から影響を受けた母世代の歌のカバーが多いですが(笑)。
―今注目しているシンガーは。
「ONE OK ROCK」のオーケストラと競演コンサートを観たのですが、Takaさんの声、日本人離れしたあの世界観が素晴らしくて、初めてセリーヌ・ディオンを聴いたときのような衝撃を受けました。ご一緒できたら嬉しいなあと、漠然とですが思っています。
―11年目に向けての新たなチャレンジは。
ポップオペラを続けていくのはもちろんですが、要望が多いカバー曲やオリジナル曲、コンサートではピアノ弾き語りをもっと取り入れていきたいですね。カフェやライブハウスなどでお客さんを近くに感じながら弾き語りもまじえ全国47都道府県を制覇する。これが次のチャレンジです。
―神戸へは?
子どものころの家族旅行での神戸牛のステーキの思い出は強烈です(笑)。最近ではワールド記念ホールの「ファンタジーオンアイス」の神戸公演に2年連続出させていただいています。
―もっともっと神戸にも来てください!お待ちしています。
ありがとうございます。ぜひ!
10th anniversary 藤澤ノリマサ CONCERT TOUR2019 ~威風堂々~
3月9日(土)
【大阪】サンケイホール ブリーゼなど
全国7都道府県でコンサートツアーを行う
詳しくはオフィシャルHPをご確認ください。
http://www.fujisawanorimasa.net