2月号
素敵な街神戸をキラキラした女性でいっぱいにしたい|美しい街で美しく
自分にしかできない何かをやりたいと考えた寿春花果さん。
ビューティーチャームアドバイザーとして、宝塚歌劇団で身に付けた〝自分の魅力を最大限に引き出す方法〟の全てを伝えています。
―バレエは小さい頃から?自分でやりたいと?
幼稚園の発表会で体を動かしているととても楽しそうなのを見て、バレエが向いているかなと母が発表会に連れて行ってくれました。3歳だったのであまり覚えていないのですが、自分からやりたいと言ったようです。ピアノも習っていましたが、バレエのほうが楽しくて、先輩たちのビデオを毎日見ていました。
―その頃から宝塚を目指していたのですか。
高校生になって宝塚歌劇を初めて知りました。文化祭で舞台を見たんです。女子高でしたので、先輩たちが男役、女役で、「いいなあ」と憧れ、そこからのめり込みました。受験したいと両親に話すと、「遠くの厳しい学校へ、なぜわざわざ行くの?」と反対されましたが、合格してからは応援してくれ、高校を卒業して宝塚音楽学校に入学しました。
―入学してからは厳しかったのでしょうね。
そうですね、規則やしきたりがたくさんありとても厳しいです。日々〝地獄〟のような生活(笑)。でもその先に〝天国〟のような夢の世界がある。それが宝塚だと思います。
―厳しい音楽学校生活が2年、卒業後、華やかな舞台に立てるのですね。
希望通り女役で雪組に配属されました。舞台に立つようになっても、そこから本格的に成長していかなくてはならないのですから厳しいですよ。宝塚では7年目までが新人ですから。
―退団を決意されたのは、いつ、なぜ?
雪組トップに壮一帆さんが来られた時、衝撃を受けました。人間的にとても素敵な方で、失敗を恐れずいつも前向きに突き進み、みんなを引っ張ってくれる。私が宝塚で学ぶべきことはこれだったと気づきました。壮さんが退団される時に、私もやめようと決め、それが7年目でした。
―次のステップは決めていたのですか。
ちょうどその頃知り合った主人と結婚を決めていました。退団後は舞台や芸能界で活躍されている先輩方もたくさんおられるのですが、私は「やり切った」と思っていましたので、全てやめて次は「専業主婦をやりたい」と。
―しばらくは主婦業に専念されていたのですね。
1年、もたなかったかな。あんなに毎日体を動かしていたのに、ちょっと物足りなくなってきて…。でも、今もちゃんと主婦もやっているんですよ(笑)。
―ビューティーチャームアドバイザーに至った経緯は。
「何かやりたい」と主人に相談したら、「自分を美しくみせることを宝塚で学んできたのだから、今度はそれを誰かに教えてあげたらいいんじゃないかなあ…」と、「やったらいい!」というわけではなく、独り言のように。私にしかできないことをやりたいと思っていたので、それを聞いてワクワクしてきました。
―宝塚時代にいろいろなことを教えてもらったのですね。
いいえ、宝塚というところは教えてもらうことはほぼないんです。上級生からアドバイス頂きながら自分で研究して改良します。メイクなら自分の顔と向き合い、チャームポイントをどう生かすか、欠点からも目を逸らさずにどうカバーするかを研究します。
―お姫様のように、周りのスタッフに全部やってもらっていると思っていました。
とんでもない。ヘアスタイルやアクセサリーも自分で研究して自分で決めます。かつらも時代背景や衣装に合わせて考えデザイン画や写真をかつら屋さんへ持って行って作ってもらいます。一人一人違うものでなければいけないので、上級生と似ていたらその場で、自分で修正します。
―個性を自分で引き出す方法を体得するのですね。
自分にしかできないことをやりなさい、自分だけの色を出しなさい、と常に言われます。上級生と接することでコミュニケーションの取り方や舞台人としての所作や度胸も身に付きましたね。
―すぐにレッスンを始めたのですか。
カフェなどでお会いしてマンツーマンでどんなふうになりたいのかを聞きながらアドバイスしたり、旧居留地にある美容室と提携して美容師さんと一緒にアドバイスしたり、そのうち、自分が身に付けたことを全部教えてあげられるようになりたいと「Mimi-Libre」を開きました。
―どんな方対象のレッスンですか。レッスンの内容は?
募集をしているインスタグラムとブログを見て、「こんなふうになりたい」と思っていただいた方だと思います。〝私流〟を教えることを基本にした上で、それぞれにどんなところを目指しておられるのかをお聞きしてアドバイスします。プライベートレッスンもありますが、2時間、10人程度のグループレッスンもあり、神戸にはいろいろな分野で頑張っておられる女性が多くて、皆さんが刺激し合い高め合っておられるようです。レッスンの前半はメイクやヘアアレンジ、後半には歩き方や所作、ポージング、写真の写り方など、動きのあるレッスンを入れています。月1回ですが翌月に扉を開けて入って来られるときに、全然違ってきます。楽しく続けることが大切ですから宿題を出したりはしませんが、1カ月間、日々ちょっとしたことを努力して、意識を高く持ってもらうことで変わってくるのだと思います。
―綺麗になるために一番大切なことは?
まず、なりたい自分を思い描きそこに向かって努力する。女優さんや有名人をイメージするのも一つの方法です。そして、いつも気持ちを高揚させること。恋をすること?!
―分かりました!花果さんご自身は今後、どんなふうになりたいと?
神戸はとても素敵な街です。この街をキラキラした女性でいっぱいにしたいと思っています。
―ご自身のキラキラをどんどん広めていってください。よろしくお願いします。
Mimi‐Libre主宰
ビューティーチャームアドバイザー
寿春 花果さん
宝塚歌劇団、寿春花果として活躍後、美容レッスンサロンMimi-Libreを主宰。ビューティーチャームレッスン、ビューティーバレエ、プライベートレッスンを開催し、独自の視線で女性たちの内面美・外見美の指導にあたる。大学での講師、ヘアケア化粧品ブランドでのヘアアレンジ講師を務める他、雑誌25ans等、メディアでも幅広く活躍中