2016年
5月号
5月号
ぶらり私のKOBE散歩|神戸を世界的に有名にした「布引の滝」
下村 治生
<株式会社神戸凮月堂 代表取締役社長>
かつて7つの海を渡る船乗りたちに神戸の名を知らしめたものは2つあります。ひとつは神戸ビーフ、そしてもうひとつは神戸ウォーターです。開港間もない頃、何日もかけ神戸から灼熱の赤道を航海したのですが、神戸港で積んだ水は腐ることなく、美味しさも変わらなかったといわれています。ミネラルを多く含むので、常温で長い間おいても変質しないことが理由と考えられています。
この神戸ウォーターの水源となったのが「布引の滝」です。新神戸駅から北に400メートルの場所にある「布引の滝」は、お手軽に登山気分を味わえる神戸ならではのスポットとして親しまれています。新神戸駅の高架をくぐり、山道を登っていくと徐々に水のせせらぎが大きくなります。マイナスイオンが周囲に飛散し、まるで体が浄化されていくような気分になります。特に全長43メートルを誇る雄滝を見下ろしながら休憩ができる布引雄滝茶屋でひと息ついて、山歩きの続きを楽しんでください。
下村 治生(しもむら はるお)
1965年、神戸市生まれ。立命館大学大学院修了、MBA取得。株式会社第一勧業銀行(現みずほ銀行)にて銀行員を務めた後、1994年株式会社神戸凮月堂入社。常務、専務を経て現在に至る。社団法人神戸青年会議所第46代理事長などを務める