2021年
1月号
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神戸のカクシボタン 第八十五回 膨大な知識と独自視点で面白く解説 高校野球芸人・かみじょうたけしさん
写真/文 岡 力
「悔しかったと思うが感謝の言葉を口にする球児の精神的な成長を感じる事ができた」。そう語るのは、高校野球芸人のかみじょうたけしさん。昨年、新型コロナ感染拡大に伴い活躍の機会を失った高校野球関係者に対して思いやりの言葉をかける。
兵庫県淡路市出身、高校野球との出会いは小学6年の時。地元の津名高校が準決勝に進出し父親と明石球場で観戦した思い出が今でも忘れられないと振り返る。同校へ進学すると迷わず野球部へ入部と思いきや個人競技のテニス部を選択。部活に没頭する傍ら高校野球への愛は途切れる事なく続いた。卒業後は、龍谷大学へ進学するも京都ではなく甲子園から近い花園町に下宿場所を選んだ。在学中に松竹芸能が運営する養成所へ通いお笑いコンビ「ロビンス」で芸能界デビュー。その後、ピン芸人になり2011年には「甲子園(笑)伝説!」を出版した。それを機に高校野球をテーマにした人気バラエティ番組へ出演すると圧倒的な知識と独自目線での解説が話題となった。「夏の甲子園」と称される「全国高等学校野球選手権大会」の前身大会は大正4年に豊中市で開催された。その事から2017年には「高校野球発祥の地・豊中市応援団長」に任命され点在するゆかりのスポットを様々なメディアで紹介している。「街ブラのロケも復活したいですよね」と日常を取り戻しつつあるテレビ業界にも期待を寄せるかみじょうさん。今年もグラウンドの内外からエールをおくる。
■『WEB豊中まつり・高校野球白球トーク』
■岡力(おか りき)コラムニスト・放送作家
ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆・テレビ、ラジオ番組を企画。連載「合間日和」(神戸市消防局監修・雪)「のぞき見雑記帳」(大阪日日新聞)「あての履歴書」(大阪スポーツ)