12月号
harmony(はーもにぃ) Vol.34 風邪の効用
野口整体の創始者として知られている野口晴哉さんが「風邪の効用」という本を書いています。面白い考え方なので読んでみましたが、作家の五木寛之さんがこの本の愛読者ということです。野口さんの説によると、風邪と下痢は身体の掃除に必要なことである、ということなのです。
五木さんがこの本を紹介した文章から引用すると「人間の身体が安定を失って不安定になって来ると、その不安定さの表れとして風邪を引いたり下痢をしたりする。下痢や風邪は身体の大掃除だから、きちんと風邪を引いたり下痢をしたりすると体の中の異物が排除されて、風邪を治した後、下痢を済ませた後は、その前よりも体がはるかにいい状態に向かっている。気分も爽快であり、心身ともにクリーニングされたようになるはずだ。だから人間は1年に何回か風邪や下痢をする必要がある。風邪もひけないような体になったらおしまいだ」と内容をまとめています。(「悲しみの効用」祥伝社 143頁)
下痢は身体に異物が入ったり、消化に不適な状態になった場合に早く排除し、胃腸を整えるための作用だと理解できるのですが、風邪も同じように身体のバランスが崩れた場合に復元するための作用だとは思いつきもしませんでした。
風邪を引いて熱が出ると、それは風邪のウイルスと身体の免疫細胞が戦っているところなので、薬で無理に熱を下げない、ウイルス性の風邪には抗生物質は効かないから飲まなくても良い、ということを知ってから医者から処方された抗生物質は今まで飲んだことはありません。飲まなくてもこれまでの風邪は治っています。
私は年に数回は恒例行事のように風邪を引いていますが、これが身体のバランスを調整したり元へ戻そうとするための必要な仕組みなのだ、と考えると風邪をはじめ、そもそも病気というものに対する見方や視点が変わります。
東洋医学はもともとそういう考え方に立って人間の身体を診ているようですが、病気になる意味、健康というものの意味を考えさせる本でした。
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