2013年
12月号
12月号
関西の地球人
日本の温泉はすばらしい!
有馬温泉の「銀水荘 兆楽」で、着物姿で働く劉さん。お客様には「来るたびに日本語が上達している!」と応援されている。中国からの旅行客も多く、団体客にあいさつする女将の通訳をつとめたりと多忙だ。
中国東北部の吉林省出身。日本語を学べば、大連市に多くある日本企業への就職に有利になるのではないかと、大連の大学で日本語を学び始めた。4年間の勉強の末、「日本の文化はすばらしいと思った。若いうちに本当の日本を見てみたかった」と来日を決意。来日後さらに日本語学校で学んだ後、「人とふれあう仕事がしたい」と、旅館・ホテル・サービス業の専門学校に入学。卒業後に「兆楽」に就職、一年半がたつ。
一人っ子の劉さんが日本で働きたいと話すとお父様は大反対。しばらく反対が続いたが、「夢が実現できないなんて悲しい。私は後悔する人生は送りたくない。苦労は覚悟しています」という長いメールを初めて父に送ったところ、父は「わかりました」と許してくれたという。中国では日本観光が大人気。とりわけ温泉が人気で、「こんなに美味しい食事ができて、温泉に浸かって良い空気が吸えて…帰りたくない!」と、全員感動して帰るとか。
日本で大変なことはありますか、という質問には、「お客様に平等にサービスしたいのに、忙しくてお見送りができなかったりすると本当に残念」という、旅館接客業のプロフェッショナルとしての答えが返ってきた。
劉賀さん Liu He
<銀水荘 兆楽 客室係>