9月号
「事後保全」から「予防保全」へ
構造物の調査・診断から補修補強工事まで一貫して提供
一般社団法人 リペア会
リペア会総会および定例会が7月9日、三宮コンベンションセンターで開かれ、関東から九州まで約50社60名が参加し、最先端の技術や今後の方向性について有意義な情報交換が行われた。
近年、日本列島は頻発化・激甚化する災害により甚大な被害を受けてきた。国の施策として2014年6月に閣議決定した国土強靭化基本計画に基づき、「事後保全」から「予防保全」への転換を目指す3か年緊急対策を終え、21年から5か年加速化対策へと移行している。
一方、リペア会は2014年、任意団体として発足し、16年から一般社団法人として活動を推進してきた。調査試験会社、専門工事会社、材料・製品メーカーなど会員各社が連携・協力して独自のネットワークを構築し、土木・建築構造物の調査・診断から補修補強工事まで一貫して提供している。会員企業は現在65社、国の強靭化対策に貢献する体制を整えている。さらに建造物の補修・補強を担う人材育成にも着手し、2019年1月に国土交通省の民間技術者資格に登録され、24年2月には銅橋・コンクリート橋の点検・診断の4部門で登録民間資格として5年更新認定を受けている。
定例会で会長兼代表理事の白木渡氏はリペア会の新たな理念について「建設業全般において2024年問題を抱えています。働く人の『安全・健康・ウエルビーイング』を今後の理念のひとつに定めました。身体的・精神的・社会的に良好な状態で、やりがい、生きがいを感じて働ける職場づくりに取り組みます。これに関して産官学がフラットに議論できる場を提供し、IoTやAIを活用した先端的なインフラ・メンテナンスの技術開発を推進します」と語っている。臨席した久元神戸市長、石井西宮市長は今後への期待を話した。会員企業6社が研究開発した新技術が紹介され、理事兼試験委員長の水越睦視氏の基調講演「各種コンクリートの実構造物への適用性について」を聴講し、閉会となった。
一般社団法人リペア会の
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