5月号
もっと知りたい西神インダストリアルパーク
お菓子の工園を楽しもう
1988年の開園以来、昨年で来場者が150万人を超えた「グリコピア神戸」。子どもはもちろん、大人も楽しめる魅力について笠島館長にお話しいただいた。
―江崎グリコは何故、このような施設を造ったのですか。
笠島 創業者・江崎利一の「子どもの天職は食べることと遊ぶこと」という考えを形にするために、工場と企業ミュージアムを合体させユニークな見学施設として「グリコピア神戸」が誕生しました。
―大人も楽しめると評判ですね。
笠島 「グリコのおもちゃ」コーナーには、昭和初期のものから現代に至るまで約2千600点を展示しています。グリコ創業以来の歴史やテレビコマーシャルに起用したタレントさんの変遷も紹介しています。本来は子ども向けの施設なのですが、大人にとっては懐かしさもあって楽しんでいただいているようです。
―子どもたちにとっての楽しさは?
笠島 原料の混合から、仕上げ・包装までの製造ラインが100メートルにわたって続いている、ポッキーとプリッツ製造工程の見学は大人にも子どもにも人気です。チョコレートハウス、ビスケットハウス、アイスクリームハウスをはじめ、3Dシアターでの映画は子どもさんにとっては楽しいようですね。大人の来場者もこの映画には感動されていますよ。小麦王子とミルク姫が登場して〝まぼろしのお菓子〟を探しに行くファンタスティックなストーリー。是非観ていただきたいので、内容はこれ以上明かせないんですが…(笑)。
―製造工程を見学できるのはポッキーとプリッツですが、工場では、そのほかにもグリコ製品を製造しているのですか?
笠島 ほかには、ビスコ、毎日果実、アーモンドピークなど、お菓子を中心に製造しています。中でも「ビスコ」はここだけの製造で、全国に流通しています。
―来場者が150万人を超えたということですが、どんな年齢層の方が、どの方面から来られているのですか。
笠島 ほぼ半数が子どもさんです。小学校の校外学習や地域の子ども会、幼稚園や保育園の団体での見学が多いですね。最近は婦人会や老人会での見学も増えてきました。神戸市内からの来場者が約2割を占め、ほぼ半数は兵庫県内からです。そのほか、全国各地から見学に来ていただいています。
―なかなかの人気で予約もとりにくいということですが…。
笠島 一人でもたくさんのお客さんに来ていただき、笑顔で帰っていただきたいと思ってはいるのですが…。非常に好評いただき、いつでもすぐに見学いただける状態ではないのが心苦しいところです。これから夏休みにかけての予約もかなりいっぱいになってきています。平日であればまだ余裕はあると思います。一度ご来場いただき、楽しみながらお菓子の知識や食文化を再認識していただければ幸いです。
笠島 尚知さん
江崎グリコ株式会社
グリコピア神戸館長