2012年
10月号

里親ケースワーカーの 〝ちょっといい お話〟

カテゴリ:文化人

「里親制度を知ってください」

10月は「里親月間」です。期間中は、一般の人たちに「里親制度」を知ってもらうこと、そして里親の家族同士が交流したり研修を通して、子育ての養育姿勢を高める活動が、各地域で積極的に行われます。家庭養護促進協会では、11月18日に、講演会とシンポジウムを開催します。今年は里親を求める「愛の手運動」が50周年を迎えた記念に、ニューヨークからソーシャルワーカーを招いて、アメリカの里親制度の現状や課題などについてお話しいただき、意見交換をしながら理解を深めます。一般の方も参加無料ですのでぜひお気軽にお越しください。
さまざまな理由で親と暮らせない子どもたちを家庭で養育する里親制度が、これをきっかけに一人でも多くの方に広まることを願います。
先日、協会に、60代前半の男性が来られました。彼は定年退職を前に、残りの人生を何か自分にとって納得のいく時間の使い方がないかを探しておられ、そこで里親制度を知り、何か自分にできることはないだろうかと相談に来られたのです。
団塊の世代の多くが定年を迎え、今後は、定年後の時間を子どもの福祉のために使いたいと望む人が増えていくのではないかと期待しています。里親制度にはいくつかの方法がありますから、長期の養育は無理でも、週末だけ子どもを家に招いて交流する「週末里親」、夏休みや冬休みだけ交流する「季節里親」といったボランティア里親になっていただく道もあります。週末だけ自分だけを迎え入れてくれる里親との出会いは、施設で暮らす子どもたちの人生に、大きな影響を与えるのです。
高齢者と子どもがお互いに支え合えるような社会のためにも、まずわたしたちからも里親制度という情報を発信していきたいと思います。

お話/橋本 明さん

〈家庭養護促進協会 事務局長〉

社団法人 家庭養護促進協会
TEL 078・341・5046
神戸市中央区橘通3-4-1 
神戸市総合福祉センター2階

里親制度をすすめるための
講演とシンポジウム

11月18日(日)
午後1時30分~4時30分
あすてっぷKOBE
(地下鉄「大倉山駅」徒歩3分、
神戸高速鉄道「高速神戸駅」徒歩3分)

月刊 神戸っ子は当サイト内またはAmazonでお求めいただけます。

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