3月号
ゴルフの進化を辿り、 先人たちの功績を称える JGAゴルフミュージアム
独立した建物を持つミュージアムとしては世界で3番目の歴史を持つ「JGAゴルフミュージアム」。昭和54年、JGA(〈公財〉日本ゴルフ協会)創立55周年事業の一環として、当時の会長・乾豊彦氏を委員長にミュージアム設立委員会が設置され、82年5月21日に開館した。候補地として東京近辺が幾つか挙がっていたが、開設に向けて尽力した乾氏が理事長を務める廣野ゴルフ倶楽部の敷地内に建設が決定し、ゴルフ発祥の地といわれる神戸六甲山のお膝元であるということでも大きな意義のある決断だったといえる。
建物はクラブハウスに隣接し、同じくスパニッシュ様式を思わせる瀟洒な外観。入口正面には吹き抜けの空間が広がり、2階展示室へと続く優雅な正面階段の踊り場では、ステンドグラスに焼き付けられた古代ゴルファー像(グロースター寺院のステンドグラスの複製)が迎えてくれる。
館内には、日本人初のゴルファー・水谷叔彦氏、六甲山頂の神戸ゴルフ倶楽部創設者のA・H・グルームから始まり、その後の日本のゴルフ界に足跡を残した先人たちの愛用品やその当時のゴルフシーンを記録した写真、優勝杯、また欧州でのゴルフ発祥と発展を辿る写真や資料等が展示されている。歴代のゴルフクラブ、ボール、ティなども含め、2000点を超える所蔵品は世界でも有数といわれる。大谷光明氏の書額「令徳」、吉川英二氏の「不達不入」、昭和41年当時の国鉄総裁・石田礼助氏の接待ゴルフを戒める有名な「ゴルフ書簡」等々、ゴルフ愛好家のみならず、歴史的な観点からも、興味深い展示品は枚挙に暇がない。
2019年の同ミュージアムは、毎週日曜日、1~3月、7・8月を除き一般公開されている。
JGAゴルフミュージアム
TEL.0794-85-0123
三木市志染町広野7-3
廣野ゴルフ倶楽部内
2019年は、毎週日曜日、1~3月、7・8月を除き一般公開されている。
※お越しになる際には、事前予約が必要です