2013年
1月号
三代目 桂春團治さん

北野ガーデン古典芸能イベント

カテゴリ:文化・芸術・音楽, 文化人

上方落語 至芸の宴 ~噺の夕べ~を開催

11月28日、北野坂に佇むガーデンレストラン、北野ガーデンにて「上方落語 至芸の宴~噺の夕べ~」が開催され、140名あまりの観衆が集った。
普段はウエディングやパーティの会場となるバンケットも、この日は寄席囃子が心地よく響き、高座には上方らしく見台・小拍子・膝隠しが。
出囃子に誘われてまず登場したのは若手のホープ、「上方落語の海老蔵」こと笑福亭呂竹さん。軽快なマクラに小話をはさみ、公家に使えていた女が庶民へ嫁ぎ、あまりにも丁寧な言葉を使うためにおこるさまざまな騒動を描いた古典落語の名作「たらちね」を一席。歯切れの良い話しぶりで観衆の心を掴み、場を大いに盛り上げた。
続いて呂竹さんの師匠、笑福亭呂鶴さんが登場。こちらは話の掴みに、うどんや焼き芋を食べる仕草や鼻をかむ動作を、扇子や手ぬぐいを使い描写する名人芸を披露。話は「三人上戸」。笑って泣いて怒る酔っぱらいを、本当に酔っているのでは?と思わせるくらい見事に演じ、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。
そして高座の見台が取り払われ、登場したのは上方落語の至宝、三代目桂春團治さん。はらりと上品に羽織を脱いで、淡々と話しはじめたのは十八番の「代書屋」。履歴書の代書を依頼に来た男が、トンチンカンな受け答えをして代書屋を困らせるというストーリーを、表情や語り口の鋭い変化で臨場感たっぷりに。観衆は引き込まれるように聴き入り、最後は万雷の拍手が鳴り響いた。
北野ガーデンでは年に数回、定期的にイベントを開催しており、オープン10周年記念で開催した雅楽を皮切りに、美しい庭園を舞台にした芝能や今回のような落語など古典芸能のイベントにも力を入れている。「もっとみなさまに気軽に古典芸能に親しんでいただきたいですね」と篠倉総支配人。今後もさまざまな企画を検討中とのことなので、興味のある方はぜひホームページ等で情報のチェックを。

三代目 桂春團治さん


笑福亭呂竹さん


笑福亭呂鶴さん


北野ガーデン2階宴会場にて


北野ガーデン

TEL.078-241-8537
神戸市中央区北野町2-8-1
[営]11:30〜14:00/18:00〜20:30
[休]水曜
http://www.kitano-garden.com/

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