8月号
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安藤建築が創り出す歴史的建造物の中の大空間 現代美術館 「ブルス・ドゥ・コメルス」
「パリに現代美術館を」。建築家・安藤忠雄氏と実業家・フランソワ・ピノー氏、二人の20年越しの夢が実現した。ここに至るまでの経緯やフランスとの関わり、「ブルス・ドゥ・コメルス」の概要などお聞きしました。
挑戦し続けた建築家 ル・コルビュジェとの出会い
―パリまで会いに行こうとしたル・コルビュジェとはどんな建築家だったのですか。
「近代建築の巨匠」といわれるル・コルビュジェは、建築家として世界に発信するためフランス・パリを拠点としました。しかし、伝統を重んじるエコール・デ・ボザールの潮流と相容れず、長い格闘を続けることになります。1960年代になって、シャルル・ド・ゴール政権のもと文化大臣を務めたアンドレ・マルローによって、フランスの誇る近代建築として「サヴォア邸」が再評価され、歴史的価値が認められるようになりました。その時既に、コルビュジェは70代半ばに達していました。
―コルビュジェのどんなところに惹かれたのですか。
20代のころ、大阪の古本屋でコルビュジェの作品集に出会いました。作品のスケッチを描き写すうち、「すごいな」と感心したのはもちろんですが、その挑戦し続ける姿に惹かれ、「ぜひ会ってみたい」と思いました。そして1965年、初めてヨーロッパに一人旅を敢行し、働いている事務所を訪ねたのですが残念ながらル・コルビュジェはその年の夏に亡くなっていました。
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Courtesy Bourse de Commerce – Pinault Collection.
© Tadao Ando Architect & Associates,
NeM / Niney et Marca Architectes, Agence Pierre-Antoine Gatier.
Photo by Yuji ONO
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Photo by Yuji ONO
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Photo by Aurélien Mole
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Photo by Yuji ONO
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「パリに行く際は、ぜひブルス・ドゥ・コメルスへ」
フランソワ・ピノー氏と共に
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Photo by Yuji ONO