10月号
Rhyme of LIFE Spice of SPACE|平尾工務店|chapter 4 木の温もり
生活に一層の優雅さを添えるパターンとなる家
すなわち、我々が今日暮らしているこの国にふさわしい家
我々の生活の事情に叶った家
近代建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが追い求めた
理想と理念を受け継ぎつつ
生活にリズムを与えるこだわりの空間を
エスプリとクラフトマンシップを込めて…
木の温もりに包まれたやさしい空間
我々の遙かなる祖先は、森の中で暮らしていたという。だから、人間が木を求めるのは本能なのかもしれない。
ライトの宝石箱と評される「メイハウス」をモデルにした平尾工務店芦屋モデルハウスのリビングは、木の温もりに包まれたやさしい空間だ。
無垢のナラ材のフローリングは、素足に心地良い感触を伝える。木目が美しい腰壁や飾り棚の水平のラインも伸びやかに、階段とスペースを仕切る木の格子や棚やソファの下部に施された垂直のラインが何気ない対比を生む。窓枠も木材。天窓風照明が彩る天井部分もふんだんに木をあしらい、ステンドグラスを飾るスクエア型の木組みも洒脱だ。部屋を統一するマホガニーのトーンが外光をおだやかに抱擁し、据え付けのソファに身を委ねると何だかとてもホッとする。
木が与えてくれる安寧は、内装だけでない。この建物を支え構成している骨組みは、〝木の国〟こと紀州産の木材だ。温暖湿潤な紀伊山地の奥深く、木こりとよばれた時代から受け継いだ技と知見で手入れされた山で真っ直ぐ伸びやかに育った針葉樹を、高温蒸気式減圧乾燥機で低温乾燥させ良質の材木に。強度は高く。狂いは少なく。確かな品質だから、しっかりとした安心の躯体を実現できる。
木のあたたかさに包まれつつ、窓越しに森を望む。これほど快適な居心地で、得も言われぬ安堵感が漂うリビングに佇むと、時間を忘れおしりに根っこが生えるばかりか、幸せの枝葉が伸びていくだろう。