2019年
3月号
3月号
国生みのふるさと 淡路島へ ⓹ 洲本城跡 山城からの絶景パノラマ
洲本市街地の南側、紀淡海峡を望む標高133メートルの三熊山頂上に「洲本城跡」(国指定史跡)がある。戦国時代から江戸時代初期にかけて淡路国を治める拠点となった山城で、現在は、山頂近くまで車で行くことができる。城跡は東西に800m、南北に600mとかつては西日本最大の要塞と呼ばれていた。最大の見所は、城内各所にある年代や積み方が異なる様々な種類の石垣。石材を横位置に積む穴太積(あのうづ)み、通常90度に組まれる石垣の隅を鈍角に築かれた鎬角(しのぎずみ)、横矢がかりなど当時を偲ばせる石垣も残っている。展望台として昭和3年(1928)に造られた日本最古の模擬天守閣からは、紀淡海峡を挟んで和歌山、大阪までの大パノラマが広がり、洲本の市街地も見渡せる。