8月号
[News]県下の4協同組合が集う「兵庫JCC」創立30周年記念大会
兵庫県下の生協、JA(農協)、JF(漁協)、Jforest(森林組合)の4協同組合の、相互交流と連携を目的に設立された「兵庫JCC」(兵庫県協同組合連絡協議会)は、今年設立30周年を迎えた。
7月5日には、兵庫県民会館けんみんホールで創立30周年記念「第91回国際協同組合デー 兵庫県記念大会」が開催された。主催者を代表し、兵庫県農業協同組合中央会の石田正会長が「TPPや次世代の担い手の問題など課題が多い中、4団体が連携を深めたい」とあいさつ。来賓の、兵庫県農政環境部の伊藤聡部長が井戸敏三知事からのメッセージを代読したほか、神戸市産業振興局の谷口時寛局長があいさつをした。
兵庫JCC宣言では「ともに生きる社会を前進させるとともに、『協同の力で未来を切り拓く』をスローガンに、協同組合運動の発展をめざし、一層努力していくこと」の宣言がなされた。
第2部では環境問題を楽しく子どもたちに広めるため、学校などをまわって公演している「メダカのコタロー劇団」が、海の生物を守るための活動や、兵庫の地元の食材を食べることによって環境が守られるといったテーマの演劇を披露。
記念講演では、二宮金次郎(尊徳)の七代目子孫である中桐万里子さんが講演。金次郎の生き方や思想を広める講演活動を行っている中桐さんは「徹底した実践主義者だった」金次郎は、「協同の形」を実践してきたと話した。「皆さんがよくご覧になる、薪を背負って読書をしている金次郎の像ですが、あれは、仕事をしながら勉強せよという勤勉を教えている像ではなく、大切なのは背負う薪と一歩踏み出した足なのです。本を読むよりもまず実践せよというのが、金次郎の教えです」と中桐さん。協同のモデルを「水車と川の流れ」に例え、「半分従い半分逆らうこと」とし、「現在多くの人に支えられていることを自覚し、幸せだからがんばる、徳に報いる(恩返し)という“報徳の心”を金次郎は大切にしていました」と話した。