3月号

刀田山鶴林寺(とたさん かくりんじ)|播磨路の古刹、 刀田山鶴林寺と歴史ある発酵グルメや 地元で人気の美味で 幸せを醸成!
文化財の宝庫としても知られる聖徳太子ゆかりの寺「刀田のお太子さん」
聖徳太子創建とされる古刹で、地元では親しみを込めて「刀田のお太子さん」と呼ばれる。かつて聖徳太子が、播磨の地に身を隠していた高句麗出身の僧の恵便の教えを受け、16歳で寺を建立したのが始まり。恵便に学んだ聖徳太子は、蘇我氏が廃仏派を押しのけたことで、大阪に四天王寺を建立。播磨にも釈迦三尊と四天王をお祀りする「刀田山四天王寺聖霊院」を建てたと言われている。1112年(天永3年)に鳥羽天皇から勅額を受け、以後「鶴林寺」と寺号を改めたとされる。
境内には国宝の「本堂」「太子堂」をはじめ、重要文化財の「常行堂」「鐘楼」「行者堂」「護摩堂」など、「播磨の法隆寺」と称されるほど、貴重な文化財が数多く所蔵されている。
最も古いお堂は国宝に指定される「太子堂」で、兵庫県で最古の木造建築物と言われる。聖霊院の後身として太子堂とよばれているが、当初は法華堂として建立、西方にある「常行堂」と対をなす。両堂は延暦寺西塔にある天台式の伽藍と同じ様式で、全国でも一番古い天台伽藍。
正面(南面)と西面にある垂直に跳ね上がる蔀戸や、四角錐に反りを持たせた檜皮葺きの屋根、そして屋根のてっぺんに据え置かれた仏教のシンボルマーク「宝珠」が美しい外観を呈している。
内部は正面に礼堂があり、奥が三間四面の内陣、天井は小組格天井と呼ばれる日本の伝統的な天井形式。太子堂の内部中央の須弥壇は長年の薫香や燈明の煤で真っ黒になっていて肉眼では見ることができないが、創建当時の壁画が1976年(昭和51年)に赤外線写真によって発見された。来迎壁の正面には「九品来迎図」、裏面には「涅槃図」、四天柱や小壁にも多くの壁画が描かれており、当時の仏教信仰の様子を伝える貴重な絵画として重要文化財に指定されている。内部は非公開だが、「宝物館」内に展示されている須弥壇のレプリカで見ることができるので、ぜひチェックしたい。
太子堂(国宝)

「太子堂」は県下最古の木造建築物と言われ、国宝に指定されている。檜皮葺き屋根(ひわだぶきやね)に宝珠(ほうじゅ)を持つ優美な外観

屋根の上には仏教のシンボルマーク宝珠が据えられている

四角錐に反りを持たせた檜皮葺きの屋根

太子堂の内部、900年前の須弥壇を再現し、宝物館内に展示。表面の壁には九品来迎図、裏面には仏涅槃図が描かれる

四天柱には法華経の陀羅尼品に登場する10人の女性の鬼神、十羅刹女(じゅうらせつにょ)や天竜八部衆、不動明王などを極彩色で復元模写
境内にはほかにも文化財が点在!
本堂(国宝)

和様・大仏様(天竺様)・唐様(禅宗様)の折衷様式の代表作。
常行堂(重要文化財)

常行三昧の修行をするためのお堂。かなり格式のある天台寺院にしか見ることができない。
行者堂(重要文化財)

正面が春日造り、背面が入母屋(いりもや)造りという非常に珍しいお堂。
護摩堂(重要文化財)

三間四面の入母屋造り、本瓦の均整のとれた小堂。外部が和様、内部が禅宗様の折衷様式。
鶴林寺の魅力を最新のデジタル技術で体感!
スマートフォンやタブレットを使って、境内散策をより豊かに、文化財への理解をより深めることができる。自宅でも楽しめるコンテンツもあり、参詣前の予習や拝観後の振り返りにも最適!
対応言語:日本語/英語/中国語繁体字/中国語簡体字/ドイツ語/ポルトガル語

現地でQRを読み込むと…
GPS連動デジタルマップ
広大な鶴林寺の境内を、スマートフォンが案内。現在地に合わせて、国宝の「本堂」や「太子堂」、重要文化財などの見どころ情報や解説が自動で表示される。

デジタルARガイド
スマートフォンをかざすと、目の前の建物や文化財に関する情報が拡張現実(AR)で出現。普段は見られない内部の様子や、詳細な解説を楽しめる。

●設置場所/太子堂、常行堂、鐘楼、梵鐘、行者堂、護摩堂
多角視点実写バーチャルツアー
まるでその場にいるかのように、鶴林寺の境内を自由に見渡せるバーチャルツアー。時間や場所を選ばず、鶴林寺の荘厳な雰囲気を体験できる。

デジタルアニメーション
聖徳太子キャラクターが登場して、国宝である「本堂」の建立秘話や建築の特徴などを分かりやすく解説。

聖観音立像(あいたた観音)
宝物館で展示されている重要文化財の「聖観音立像(しょうかんのんりゅうぞう)」は必見。白鳳時代に造られた聖観音像の傑作。錆でわかりにくいが金が施してあり、泥棒が盗み出して壊そうとした際に「あいたた」という声が聞こえたため、改心して像を返したという逸話が残されている。

パワースポットも人気!悪縁や嫌な思い出を断ち切る
「ふりきる門」
境内の「一石一字塔❶」の前にある「ふりきる門」がパワースポットとして大人気。参拝者はまず振り切りたい思いを観音堂内に置かれた用紙に記入。それをムクゲの木に結びつけた後❷、石門をくぐり❸、塔の裏手へ。参拝者は邪念を振り落としながらマニ車を回すことで❹、過去からよい未来へ進んで、新たな自分に生まれ変わることができるという。

春の注目行事はこちら!
■3月~刀田のお太子さん~「太子会式」
3月20日(祝・金)から3月22日(日)の3日間(9:00~16:30)、お寺最大規模の行事「聖徳太子会式」を開催。20日は春彼岸法要、21日は聖徳太子法要、22日は大般若経転読法要の後、14時から火渡りが行われる。燃え盛る護摩の灰の上を素足で歩くことで心身を清め、厄除けや健康を祈願。
一般参拝者も参加可能。期間中は入山料が無料になる。

期間中、宝物館(入館料500円)に展示された厨子(写真左)の中の秘仏、植髪(うえがみ)太子像が公開される。22日の法要後には大護摩が焚かれ(写真右)、火渡りに参加できる
■4月~重要文化財の特別拝観~「鐘楼特別拝観」
4月25日(土)~5月6日(休・水)の期間限定で、重要文化財の鐘楼の特別拝観(10:00~15:00、特別拝観料1000円)を実施。普段は入ることができず、除夜の鐘を撞く際だけ開放される建物を拝観でき、梵鐘の鐘撞きも可能。高麗期の梵鐘も重要文化財で、澄んだ高い音色が特徴。

室町時代に建てられ、重要文化財に指定される鐘楼。梵鐘の美しいフォルムと音色にも注目
刀田山鶴林寺
加古川市加古川町北在家424
079-454-7053
拝観/9:00~16:30 (17:00閉門)
拝観料/入山料500円、宝物館500円、
入山料と宝物館セット800円
https://www.kakurinji.or.jp/












